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第489回 ~ドル高の賞味期限~

2022年07月20日

円安はかなりいい線まで来たのではないだろうか。明日から今月末まで重要なイベントが続くが、ここで8月以降の方向性がかなり見えてくると考えている。ドル円は一度は140円をうかがう展開を見せるが、月末は137円台に戻ると筆者は予想している。

まず、いい線まで来たとの見方であるが、一つはこれまでの円安スピードが相場の終盤を思わせるとの思いである。2週間前までは、ドル円の節目として137.05円を意識し、この水準を超えるにはかなり時間がかかると考えていた。それが2週間前までの高値予想137.10円であった。

それが7月11日に一気に破られ、14日には、139.39円と1998年8月以来の高値を更新した。前日13日に発表になった予想以上の米消費者物価指数(CPI)が影響した。140円は目前、これは大きな節目の数字であり、ここまでくれば一度は見えてみたい数字である(円安派は、この数字を150円としていると見る)。筆者は、いずれ近づくが、ドル安要因が顕在化してドルは反落、今年末にかけて120円台前半に戻っていくと予想している。

この相場展開はユーロでも同じように発生している。市場でのユーロ安の狙いはパリティ(ユーロとドルが等価)であった。新レートを付けることに興味を持つディーラーは少なからず存在する。この立場で、目標(狙い)をパリティにおいて、機があれば一気に攻めていく構えであった。筆者はこの動きを当コラムで取り上げている(第481回、2022/5/18)が、今回早々と実現した。米欧金利差の拡大、ウクライナ戦争による欧州経済の弱体化、ドラギ伊首相の辞任騒ぎなどがユーロ売りの要因だ。7月14日に1ユーロ=0.9952ドルと2002年11月以来のパリティ割れを記録した。

しかしユーロは、そこから反転、現在は、1.02台に戻してきた。ある意味、ドル高はこれで天井を付けたとの見方もできる。チャート的には、この7月14日を底に、今日までほぼ往って来いの形となっている。この同じ形になっているのが、カナダドル/米ドルで、ポンド/米ドルもスタート日が多少異なっているが、ほぼ同じ展開。ドル円は、円高への戻りが弱いのでユーロのようには、形ができていないが、円高要因が一つでも出てくれば、円高への転換も十分に考えられる。

その要因になると考えられるのが、今週からの重要イベントである。明日21日に日銀、欧州中央銀行(ECB)の新たな金融政策が決定され、来週27日(日本時間で28日未明)にはFOMCの結果が判明する。そして28日午後8時半(日本時間)には、米第2四半期GDPの速報値が発表になる。
最初の日銀は、今回発表になる展望レポートと、円安進行に対する金融政策の対応に注目したい。特に黒田総裁の言い回しに変化があるかが、気になるところだが、個人的には、期待薄だ。先日からイエレン米財務長官の訪日など、当局者同士の会合が続いているが、ドル売り介入については、米国から「まず、自分でできることをやってから」と釘を刺されたとも考えられ、その意味では、今回の日銀の議論内容が気になる。

ECBは、政策金利引き上げは確実と予想しているが、0.25%か、0.5%かについては、見方がわかれている。ユーロ相場に影響されないとECB関係者は発言しているが、インフレ率も高いことから、一気に0.5%の可能性がある、とすればユーロ相場も上昇する。

さて、今後1週間、ドル円は137.80~139.80円、またユーロドルは1.0150~1.0400、ユーロ円は139.00円~142.50円、英ポンドドルは、1.1850-1.2200と予想する。

(2022/7/20、 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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