FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

市場養生訓

最新の記事

第790回

2019年10月15日

ラグビーのワールドカップ、日本が決勝トーナメントに全勝で進めるとは誰も予想していなかっただろう。決勝トーナメントには進めなかったがスコットランドも強かった。イングランドとウエールズは決勝トーナメントに進む。英国が他の国と同じようにナショナルチームとして一つになったらどれだけ強いチームができるのだろう。ニュージーランドのオールブラックスもかなわないと思うが、それでもまとまらない。
ラグビーの世界では英国は特権的な地位を維持している。通貨の世界ではドルのようなものだ。歴史や力が世界に不平等を受容させている。こうした構造が変わるのは、通貨の世界では世界の外貨準備におけるドルの割合が50%以下に減少する、原油取引などの国際取引でのドルの割合の半減などが必要になる。ラグビーの世界では英国の地域チームがワールドカップの決勝トーナメントに一チームも進出できない状況が何回か続く必要があるだろう。
それでも英国がナショナルチームにまとまることは容易ではないだろうが、それはBREXITを巡る状況にも反映されている。合意なしのBREXITは経済的、政治的にもマイナスだとしても、プライドや主権が容易に合理性を受容しない。
先週は、合意なしBREXITの可能性が強まって下落基調にあったポンドが急騰した。EUとの合意の可能性が高まったためだ。ポンドドルは2日間で4%以上上昇し、1.27を超えた。しかし英国首相の提案は複雑ですぐに合意できるものではないとのEUの交渉責任者の発言でポンドは頭を打った。直近では1.2620水準だ。元の水準まで下落しないのは今のところ合意の可能性がまだ残っているとの市場の判断だ。
それにしてもポンドはBREXITの行方を巡る発言や見方の変化で左右されてきた。そのため方向性が定まらず、為替リスクの管理が必要になり、為替リスクのヘッジ取引が増えた。具体的には先物為替予約や通貨オプションなどを利用する。したがって現在の市場のリスクポジションがどの程度かを把握するのは困難だ。
一般的にはポンド下落に備えて相当ヘッジ取引が進んでいるとの認識だが、そうとするとBREXIT以後、市場でポンド売りが細る。となれば需給的にはポンド高要因になる。ユーロ誕生前、ユーロ上昇を見込んでヘッジ取引でドイツマルクを買いすぎ、ユーロ誕生後ユーロ買いの需要が細り、ユーロの下落が続いた状況と似たことになる。
ただ世界の外貨準備のポンドの割合はBREXIT決定以降あまり減っていない点を見ると、実際はポンドのリスクヘッジ取引もあまり進んでいない可能性も否定できない。
そう考えるとポンドは一筋縄でいかないということになる。ポンドは面白く見るだけにして手を付けず、もっと単純なトルコリラに目を向けた方がよさそうだ。

このページの先頭へ

2019年10月15日
2019年10月08日
2019年10月01日
2019年09月24日
2019年09月17日

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの証拠金は、為替リスクを想定し通貨ペアごとに当社が定める額と、金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額のうちいずれか大きい額とします。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.75%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,750円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ

FX(外為取引)・証券のマネパHOME > マーケット情報 > FXコラム > 市場養生訓 > 小口幸伸コラム『市場養生訓』