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市場養生訓

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第695回

2017年11月07日

 今週のトランプ大統領のアジア歴訪が世界の注目を浴びる中で、大統領が日本との貿易赤字の是正に言及したことで市場は影響を受けた。

 だがこうした短期的な影響を持つ騒々しいイベントとは違い、あまり話題にならなかったが中長期的な影響を持つ重要なイベントが先週あった。

 テヘランで開催されたロシア、イラン、アゼルバイジャンの三か国のサミット会議だ。そこでロシア大統領のプーチンとイラン最高指導者のハメネイ師が二国間貿易でドル以外の通貨で決済することで合意した。

 もう一つはほぼ同じ時期に開かれたロシアと中国の定例政府首脳会議だ。そこではドルが圧倒的な比重を占めている決済通貨や準備通貨の多様化を促進することが話し合われ、人民元の利用が増加することにロシアの首相が賛同した。

 米国の力の源泉が国際金融体制の基軸通貨の地位を占めるドルにあることは明らかだが、その牙城を崩そうとする戦略が国際的に話し合われたのだ。

 米国からの経済制裁を受けてきたイランやロシアはドルの力を身に染みて理解したに違いないし、経済力、軍事力を世界トップ水準まで引き上げてきた中国が新たな習近平体制で目指す世界の強国に欠けているのは通貨の力だ。

 その中でポイントになるのが原油取引の決済だ。原油取引の決済はこれまでドルだ。それを中国は人民元に変えることを企てている。中国の原油輸入量は米国を抜いて世界一になるのだから、取引のルールを決められる立場にあるとの認識だ。

 具体的には中東諸国との取引で人民元建てを導入する考えだ。そこでは最大の原油油出国のサウジアラビアがキーになる。サウジが人民元建てに変えれば他の輸出国も追随する可能性があるからだ。一帯一路プロジェクトに絡めて中東への影響力を増す中での戦略になるだろう。

 だがその試みは容易ではない。それを阻止する多方面からの圧力にさらされる。原油取引のドル建てはドル基軸体制の象徴のようなものだからだ。これまでもそうした試みはあった。イラクのフセイン大統領はドルからユーロ建てに変えようとした。リビアのカダフィ大佐もドル建てを変えようとした。いずれも葬り去られた。

 その点では財政収支の悪化に伴い厳しい構造改革を迫られる中で国内外の緊張関係が続くサウジアアラビアの今後の動向は気になるところだ。

 いずれにせよ中国は人民元をSDR(IMF特別引き出し権)の構成通貨に入れたように、あらゆる力を使ってドルと人民元のバランスの変更を求めていくだろう。

 なお来週は休載し、次回の更新は11月21日になります。


※当コラムは毎週火曜日の更新です(火曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。

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