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市場養生訓

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第688回

2017年09月19日

 25周年。記念日でも多くの人が関心を持つ日もあれば、そうでない日もある。外為市場では重要な記念日だが、人々の関心は薄く気づかない人がほとんどだろう。ただジョージ・ソロスは祝杯を挙げているかもしれない。

 25年前の9月。市場は熱狂に包まれていた。世界中のディーラーの関心が欧州に集中していた。普段は欧州通貨のポジションを持つことはない東京の銀行のディーラーたちも何らかのポジションを抱えて深夜まで市場を追っていたはずだ。ポンド、リラ、フラン、ペセタ、エスクード、ドラクマなどの売りポジションだ。

 多くの欧州通貨はERMという為替レートを一定の変動幅内に収めるシステムに参加していた。だがERMで決められた為替レートが、経済のファンダメンタルズに合わないと判断した欧米の有力銀行やヘッジファンドが中心となり、対マルクで上記の通貨の売りを続けた。

 中央銀行がERMの変動幅を維持する手段としては為替市場介入と金利操作がある。この場合はマルク売り上記の通貨買いの介入、あるいは上記の通貨の利上げだ。

 25年前の9月16日。英国の中央銀行(BOE)はポンド買い、マルク売り、さらにポンドの金利を大幅に(15%)上げたにもかかわらず、ポンドの売り圧力は衰えず、ポンドのERMからの離脱を余儀なくされた。

 ポンドは対マルクのレートを切り下げた新たな為替レートでERMに留まる選択もあったが、英国政府とBOEはシステムを離れることを選んだ。財務大臣は責任を取って辞職した。

 ポンドはERM離脱後、さらに15%ほど下落したが、通貨安が貿易収支の改善を促し、長年の懸案だった貿易収支の赤字構造から脱却した。ポンドもそうした状況の変化に呼応するように上昇傾向に入った。

 今日。EUからの離脱を決めたポンドは大幅な下落傾向をたどったが、最近は戻り基調を強めている。

 ポンド下落によるインフレ率の上昇や景気の底堅さなどから、金融の超緩和政策からの転換の可能性が強まったからだ。金利先物市場のデータからは11月の利上げの可能性が60%にもなった。昨日BOE総裁も現行の超緩和政策を数か月以内に変更する可能性を示唆した。

 市場ではBREXITのポンド売りポジションが金融政策のポンド買いにあぶり出された感じだ。こうした相場展開はこれまでも度々あった。それにドルサイドの要因もある。

 この三つのベクトルの総和がポンドの方向性を決めるのだが、一度利上げをしてもその後利上げサイクルが継続するとは思えず、金利のベクトルは弱まる。利上げ後はBREXITとドルサイドのベクトルの綱引きになるのではないだろうか。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。

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