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第726回

2018年06月26日

 為替でヘッジという場合、為替レートの変動リスクを回避する、あるいは軽減させること指す。例えば日本の輸出業者はドル建て債権の保有者であり、ドル円の為替レートリスクをヘッジするために、ドル円の先物為替を売る。あるいはドルプット円コールの通貨オプションを購入する。
 同じように為替ディーラーが流動性の少ない通貨のレートリスクをヘッジするために、同様な値動きが見込まれる比較的流動性の高い通貨で売買をすることがある。例えばアジアの市場でデンマーククローネの比較的大きな買い持ちポジションを保有した場合、レートリスクを軽減させるためにユーロで売ることがある。

 このようにヘッジに使われる通貨は流動性が高いことが条件だが、世界の主要市場でいつでも売買できることが望ましい。となると自ずと主要通貨になり、円もその条件を満たすが、ではアジア通貨のヘッジとして円が使われているかというと、現在はそれほどではない。それはアジア通貨の市場が拡大してきたことと、円が安全通貨としての変動など独自の変動をするケースが多くなり相関性が乏しくなってきたことがある。

 では新興市場国通貨にはヘッジに使われる通貨はないかというと、あるのだ。メキシコペソだ。特に中南米通貨のヘッジに使われる。ペソは新興市場国通貨では人民元に次いで取引規模が大きく、世界全体でも10番目の取引量を持つ。人民元は規制緩和が以前よりは進んだと言え、規制色の強い通貨なのでヘッジには使われにくい。そのため事実上はペソが新興国市場通貨の中では代表的なヘッジ通貨と言える。

 ただペソもトランプが米国大統領になってからNAFTA(北米自由貿易協定)との相関性が強くなった。NAFTA見直しを掲げるトランプ大統領就就任直後にドルペソは最安値を付けたが、その後円満な妥協が図られる見通しも出て17台にドルペソは下落(ペソ高)した。だが今月中旬には再び20を超え最安値に近づいた。米国の貿易を巡る妥協のない姿勢とドル金利上昇、それに7月1日のメキシコ大統領選で左派の候補が勝利する可能性が高いことが背景だ。

 これだけペソ安要因が揃うと市場最安値更新必至との見方が出るのは当然だが、逆に直近ではドルペソは20を下回ってきた。メキシコの利上げもあるが、米国の長期金利が頭打ちになっていることが大きい。
 ドルペソの上昇が頭打ちになり、反転するようになれば、新興市場国通貨全体に対する悲観的な見方も変化する可能性がある。その点でもペソの動向に注視が必要だ。


*2018年7月3日(火)の本コラムは、筆者都合により休載とし、次回は7月10日となります*

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。

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