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市場養生訓

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第738回

2018年09月25日

 外国為替市場の調査というと、BISが3年ごとにデータを取りまとめて発表している。前回が2016年だから今度は2019年になる。ちょうど来年のこの時期に発表だ。

 ただ3年に一度ではダイナミックに変化する市場の実態を探るのに不便だと言うことで、主要な市場ではそれぞれの外国為替市場委員会が中央銀行と協力して半期に一度調査データを公表している。最新のデータは今年4月の調査だ。

 世界の市場で最大なのはロンドン市場で、全体の取引の37%を占める。(2016年4月調査)ちなみにニューヨーク市場は19%、東京市場は6%だ。つまりロンドンが圧倒的だ。そこでロンドン市場のデータを見ることで、ある程度は世界の市場の傾向はつかめると考えてもおかしくはない。

 ロンドン市場の今年4月の調査データを見ると、取引量は1日平均2兆7千270億ドルだ。前年よりも14%増加し、史上最高だ。ちなみにBISの2016年4月のデータでは2兆4千260億ドルだ。BISのデータとは統計上の処理方法が違うので厳密な比較はできないが、参考にはなる。

 金融危機やフィクシングレートを巡る不正取引などによる多額の罰金でディーリング部門が縮小した金融機関もあったが、全体では為替取引が拡大傾向にある。この背景にはアルゴリズムの利用や自動取引の拡大がある。株式市場などで主力になっているHFT(高頻度取引)が外為市場でもシェアを拡大していることもある。

 外国為替取引にはいくつかの種類がある。直物(スポット)取引と為替スワップ取引が代表的で、両方とも増加傾向にあるが、特に為替スワップが著しい。為替スワップは為替取引全体の51%を占める。直物取引は28%だ。為替スワップは、輸出入取引などで発生する為替リスクをカバーするため企業が先物為替予約をするが、銀行がそのカバー取引をする際に行う場合と、資金取引を目的に行う場合がある。量的には資金取引目的がはるかに多い。低金利が長く続く市場環境で、できるだけ低い資金調達とより高い運用手段を目指す金利に敏感な資金管理が増えたことを反映したものだろう。

 通貨ペアではユーロドルが全体の28.5%、ポンドドル12.9%、ドル円が12.0%を占める。2016年のBISのデータでは世界の市場でユーロドル23.0%、ドル円17.7%、ポンドドル9.2%だ。

 ロンドン市場ではポンドドルとユーロドルの割合が多く、東京市場ではドル円が6割を占め圧倒的だ。ニューヨーク市場ではドル円はユーロドルに次ぎ2番目に取引量が多く、世界の市場傾向と一致している。

 ちなみにドル人民元の割合はロンドン市場で2.3%だ。2016年のBISのデータでは世界の市場の3.8%だった。これは人民元取引が中国や香港市場に偏っていることと人民元の国際化にブレーキがかかったことを反映している。
 

※当コラムは毎週火曜日の更新です(火曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。

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