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市場養生訓

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第862回

2021年05月25日

 ウズベキスタン、ベトナム、ウクライナ、ガーナ、ジョージア,等々。国の名は知っていてもその通貨まで知っている人は少ないだろう。これらはフロンティアマーケットと位置付けられている国の通貨だ。新興市場国通貨のカテゴリーには至らない、発展具合によっては将来の新興市場国通貨の候補だ。
 こうしたフロンティア市場の通貨建て、あるいは通貨にリンクした債券に対する需要が世界で伸びている。ここ5年ほどの傾向だ。リスク面からは一般的に高リスクの金融商品になるが、なぜ伸びているのか。
 一つは、高い利回りへの期待だ。先進国では低金利状態が長引き、投資家は利回りに飢えている。中央銀行の量的金融緩和政策で投資家の資金調達には問題はない。フロンティア市場の通貨はほとんどが10%以上の金利水準を持つ。裏を返せばそれだけリスクがある。
 二つ目は債券の発行体が国際機関や地域の公的機関が多く、当該国の政府や企業単体での発行よりも信用リスクが低減されていることだ。
 三つ目はフロンティア市場の為替レートの変動は、BRICSなどの新興市場国通貨の変動パターンと異なるため、ポートフォリオのヘッジの意味合いを持つことだ。分散投資になる。
 こうした金融商品への投資の際にはリスクとリターンを考える。主要なリスクにはレートリスク(価格変動リスク)と信用リスクがある。
 この金融商品に関してのレートリスクは債券価格と為替レートの変動だ。円がベースの投資家ならば当該通貨の対円レートが為替レートリスクになる。信用リスクは発行体の信用力になる。債券の元本、利息が払えないリスクだ。最悪の場合投資家は100%の損失可能性もある。
 実際に投資をする場合の注意点としては、一つはセカンダリーマーケットの乏しさだ。途中で売ろうとしても思うように売れないことを覚悟した方がいい。市場は小さく流動性は乏しい。二つ目は情報へのアクセスだ。当該国の政治経済的要因が価格変動に与ええる影響が大きく、そうした情報へのアクセスを確保する必要がある。三つ目は、特に今後と言うことだが、米国金利の上昇具合だ。金利上昇が一時的でなく、上昇傾向へ反転するならば、新興国市場はもとよりフロンティア市場への影響も避けられない可能性がある。
 リスクだけ見れば腰が引けるが、ハイリスク・ハイリターンだ。懐と相談して許容損失内であれば、自分が興味ある国の通貨のリスクを取るのも面白い。うまくいけばその国がもっと好きになる。
 

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


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