鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 132.50~134.50 |
ユーロ円 | 142.00~144.00 |
ユーロドル | 1.0630~1.0780 |
豪ドル円 | 95.00~97.00 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
日銀の緩和姿勢継続に相反して、他の中銀はFRBを筆頭に金融引き締め策に転じており、対照的な金融政策を背景にした円売りが加速している。そんな中、流石に市場は20年ぶりの円安水準に警戒感を強めており、相対的に利益確定売りや実需売りを交えながら、一旦、円安進行は小休止している。既に日米金利差拡大は織り込み済みであるが、投資対象が完全に金利動向に寄せられていることもあり、また世界的インフレ懸念や不確実性が蔓延しているだけに、必然的に有事のドル買いに集中しやすい地合いは否めない。日銀としても、デフレ対策のためにゼロ金利政策を1999年に実施し、既に20数年経過している。そして、株式市場でも日経平均が1万円割れから3万円近くまで買い戻されており、役割は充分に果たしたとも言える。そして、当初は各金融機関もマイナス金利導入による預金の目減りが懸念されていたが、貸し出しには好都合の政策方針でもあり、それなりの恩恵を受けている。政策金利もデフレマインドからインフレマインドに転換する必要があり、日銀としても、利上げに舵を踏み切る勇気と判断力が求められている。
一方、ドル円はストップロスが一巡したとは言い難いが、依然として、節目の135円前後が意識されており、底堅い展開が予想される。相対的には米債券利回り動向次第ではあるが、利益確定の買いも手伝って、やや伸び悩んでいる。引き続きレンジ幅ドル円132.50~134.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応するのが無難であろう。
他方、ユーロドルは本日のECB理事会で、7月の利上げはほぼ実施される見込みであるが、0.25%か0.5%の利上げ幅でしかなく、米金利と比して、後れを取っているだけに、過度なユーロ高は描きづらい状況にある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0630~1.0780を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、132円台半ば前後から押し目買いと共に、134円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.06台前半ら押し目買いと共に、1.08前後からナンピン売りで待機することを勧める。
●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は今朝と同様に、売り急ぐことなく、ドル円135円前後を視野に、134円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は133円台半ば前後から随時実施しており、現状では133円割れから少なめの押し目買いで対応している模様。
●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整色を強めているが、現状ではECB理事会でのサプライズは期待薄であり、依然として、ユーロドル1.07前後で試行錯誤が続いている。引き続き1.06台前半から押し目買いと共に、1.07台後半からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。
●クロス円は、ドル円132円台半ば前後ではロング、134円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は142円前後から押し目買いと共に、144円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は95円前後から押し目買いと共に、97円前後からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 132.00 | 134.50 |
ユーロ円 | 141.70 | 144.30 |
ユーロドル | 1.0585 | 1.0830 |
豪ドル円 | 94.80 | 97.20 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
2022年6月収支経過(01~09日)
通貨 | プラスマイナス | 前日比 |
ドル円 | -¥215,000 | -¥45,000 |
ユーロ円 | -¥185,000 | -¥35,000 |
ユーロドル | +¥49,000(+ドル350) | |
豪ドル円 | -¥140,000 | -¥40,000 |
前日の売買 東京市場
ドル円売り | 50,000 | ☆133.70(SL134.20買い) |
ユーロ円売り | 50,000 | ★▼142.70(SL143.20買い)-¥25,000 |
前日の売買 海外市場
ユーロ円売り | 50,000 | ☆143.80(SL144.30買い) |
豪ドル円売り | 50,000 | ☆96.80(SL97.30買い) |
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 135.20(SL135.70買い) |
ドル円買い | 50,000 | ☆133.70 |
ユーロ円売り | 50,000 | 144.80(SL145.30買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | ☆△143.30(143.80ショートカバー)+¥25,000 |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0780(SL1.0830買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0630(SL1.0580売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 97.30(SL97.80買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 95.50 |
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り | 50,000 | 134.50(SL135.00買い) |
ドル円買い | 50,000 | 132.50(SL132.00売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 144.00(SL144.50買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 142.00(SL141.50売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0780(SL1.0830買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0630(SL1.0580売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 97.00(SL97.50買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 95.20 |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。