鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 134.00~136.00 |
ユーロ円 | 140.50~142.50 |
ユーロドル | 1.0400~1.0600 |
豪ドル円 | 92.50~94.50 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
先週はFOMCを巡り、市場は一喜一憂させられた展開ではあるが、先の米消費者物価指数(CPI)の大幅改善を受けて、米国ではインフレ上昇の抑制に向けて金融引き締め策が講じられ、0.75%の大幅利上げを実施した。今後もインフレ加速懸念を踏まえて、年内にも数回の利上げが見込まれている。そんな中、日本を除く他の主要国も相次いで利上げを実施しており、相対的には再び円売り志向を深めていると言わざるを得ない。ただ、あまりにも短絡的との見方もあるが、日銀は金融緩和の継続を打ち出した経緯がある。同時に、岸田首相はドル円が24年ぶりの高値水準であるにもかかわらず、中小企業の金利負担への影響も考慮すれば、円安抑制に向けて、日銀の金融緩和政策を変えるべきではないと自ら述べている。穿った見方をすれば、もはや政府主導の円安相場と見なす見解も少なくなく、一部では6月中にも140円台を目指すとのネガティブな見解もある。とは言え、米国経済及び欧州経済もインフレショックを背景に景気後退説にまで流布しており、ドルロングの積み上がりを考慮すれば、一転して、円買いに波及しても何ら不思議ではない。依然として、市場は臨機応変な売買が求められており、少なめのポジショニングで対応することが得策であろう。
一方、ドル円は日米の政策方針の違いが改めて認識されており、相対的にドルを買い戻す動きが優勢になっている。反面、節目の135円台では過度な円安状況に警戒感を強めており、同レベル前後では利食いと損切りが相混じり、次なる材料探しの場と化している。引き続きレンジ幅ドル円134.00~136.00円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
他方、ユーロドルはECBの利上げ期待はあるが、米国ではパウエルFRB議長が最大限の雇用達成と物価安定という2大責務を達成できるか否かは金融安定の維持にかかっているとの見解を示している。利上げ志向はECBよりも大幅に上回っており、ユーロドルの上昇は描きづらい相場環境にある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0400~1.0600を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、134円前後から押し目買いを勧めると共に、136円前後からナンピン売りで対応することを勧める。一方、ユーロドルは1.04前後から押し目買いと共に、1.06前後からナンピン売りで対応することを勧める。
●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円136円前後を視野に、135円台半ば前後から136円前後まで断続的に散見されている模様。一方、輸入企業は134円前後から押し目買いで対応している模様。
●海外勢によれば、方向感に乏しい中、1.05前後でもみ合い相場が続いているが、現状では調整主導でユーロドル1.04台半ば割れから押し目買いと共に、1.06前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。
●クロス円は、ドル円134円前後ではロング、136円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は140円台半ば前後から押し目買いと共に、142円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は92円台半ば前後から押し目買いと共に、94円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 133.70 | 136.30 |
ユーロ円 | 140.30 | 143.00 |
ユーロドル | 1.0370 | 1.0650 |
豪ドル円 | 92.30 | 95.00 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
2022年6月収支経過(01~17日)
通貨 | プラスマイナス | 前日比 |
ドル円 | -¥270,000 | -¥25,000 |
ユーロ円 | -¥305,000 | -¥50,000 |
ユーロドル | +¥62,900(+450) | |
豪ドル円 | +¥25,000 | +¥90,000 |
前日の売買 東京市場
ドル円売り | 50,000 | ★▼133.50(SL134.00買い)-¥25,000 |
ユーロ円売り | 50,000 | ★▼140.70(SL141.20買い)-¥25,000 |
豪ドル円売り | 50,000 | ★△93.80(92.00ロングカバー)+¥90,000 |
前日の売買&予定 海外市場
出来ず Nothing done | ||
ドル円売り | 50,000 | 135.80(SL136.30買い) |
ドル円買い | 50,000 | 133.50(SL132.80売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 142.50(SL143.20買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 140.50(SL139.80売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0630(SL1.0670買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0430(SL1.0370売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 95.00(SL95.60買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 93.00(92.400売り) |
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 135.80(SL136.50買い) |
ドル円買い | 50,000 | 134.30(SL133.60売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 142.50(SL143.20買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 140.70(SL140.00売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0580(SL1.0650買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0410(SL1.0350売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 94.50(SL95.20買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 92.80(92.20売り) |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。