鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 134.50~136.00 |
ユーロ円 | 140.30~141.80 |
ユーロドル | 1.0350~1.0500 |
豪ドル円 | 92.30~93.80 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
現時点では明日未明に発表されるFOMCの結果待ちではあるが、先週末の米消費者物価指数(CPI)を受けて、FRBの積極利上げ期待の機運が強まっている。一部ではFOMCでの利上げ幅が、0.5%ではなく、0.75%まで拡大する旨が報じられている。このため米10年債利回りは再び上昇過程にあり、短期債と共に、3.5%台を窺う展開となっており、市場では米金利の優位性に配慮し、ドル買い戻し志向が更に強まっている。反面、米金利先高観測を背景に、NYダウは前日比151ドル安と年初来安値を更新しており、節目の3万ドル割れも意識され始めているなど、世界的な株安の連鎖という状況を作り出されている。経済が活性化した際の金融引き締め策に異論はないが、インフレ抑制のみで利上げに踏み切るには、それなりの覚悟が必要であろう。いずれにしても、市場を取り巻く環境はウクライナ情勢悪化や中国ロックダウンの影響を受けて、インフレ上昇に歯止めが掛かりにくい情勢にあるため、各主要国は利上げで耐えるしか術がないのが現状かもしれない。ただ日銀としては、円安には苦慮しているものの、利上げには無関心であり、中途半端な口先介入では逆に円安に拍車が掛かる可能性もある。少なくとも円安けん制のためにも、利上げ姿勢を示す時期が迫っていると判断するのが妥当なのかもしれない。
一方、ドル円はFOMCの結果次第ではあるが、米利上げ期待が先行しており、24年ぶりの135円半ば前後まで上昇している。日銀がこのまま放置すれば、時期尚早ではあるが、次なる節目140円台に迫る展開も意識しなければならない。紆余曲折はあるが、現時点でストップロスが一巡していないだけに、底堅い展開が予想される。引き続きレンジ幅ドル円134.50~136.00円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルは米金利上昇に歯止めが掛からず、ドル買いニーズを踏まえて、戻り売りが優先されている。ただECBは利上げ姿勢を強調しており、過度なユーロ安は期待薄になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0350~1.0500を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、134円台半ば前後から押し目買いと共に、136円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.03台半ば前後から押し目買いと共に、1.05前後からナンピン売りで対応することを勧める。
●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円135円台以上から随時実施しており、現状では136円前後を視野に、同レベルからナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は134円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。
●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整色を強めているが、現状では昨日と同様に、ユーロドル1.05前後からナンピン売りと共に、1.03台半ば前後から押し目買いを継続している模様。
●クロス円は、ドル円134円台半ば前後ではロング、136円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は140円台半ば割れから押し目買いと共に、142円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は92円台半ば前後から押し目買いと共に、94円前後からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 134.20 | 136.70 |
ユーロ円 | 139.80 | 142.30 |
ユーロドル | 1.0300 | 1.0530 |
豪ドル円 | 91.80 | 94.30 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
2022年6月収支経過(01~15日)
通貨 | プラスマイナス | 前日比 |
ドル円 | -¥170,000 | -¥25,000 |
ユーロ円 | -¥230,000 | -¥25,000 |
ユーロドル | -¥76,800(-ドル550) | |
豪ドル円 | -¥90,000 | +¥40,000 |
前日の売買 東京市場
ユーロ円売り | 50,000 | ☆140.50(SL141.00買い) |
豪ドル円売り | 50,000 | ★△93.80(93.00ロングカバー)+¥40,000 |
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り | 50,000 | ☆▼135.00(SL135.50買い)-¥25,000 |
ドル円買い | 50,000 | 133.50(SL133.00売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | ☆▼140.80(SL141.00買い)-¥10,000 |
ユーロ円買い | 50,000 | 139.30 |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0500 |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0350(SL1.0300売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 93.80(SL94.30買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 92.30(SL91.80売り) |
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 136.20(SL136.70買い) |
ドル円買い | 50,000 | 134.70(SL134.20売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 141.80(SL142.30買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 140.30(SL139.80売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0480 |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0350(SL1.0300売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 93.80(SL94.30買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 92.30(SL91.80売り) |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。