鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 122.50~124.00 |
ユーロ円 | 135.50~137.00 |
ユーロドル | 1.1020~1.1170 |
豪ドル円 | 91.50~93.00 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
トルコで行われたロシアとウクライナの停戦交渉に、一定の進展期待が台頭した。このため市場では、ドルロングを手仕舞う動きが強まっている。ウクライナの首都キエフ周辺での軍事活動をロシア側が縮小するとの期待感が起因しているが、反面、シナリオ通りにロシア側が実施するかは疑問視もされている。プーチン大統領とゼレンスキー大統領の会談は協定準備後に可能との報道も一部ではあるが、苦戦を強いられているロシア側の時間稼ぎとも報じられているなど、未だに予断を許せない情勢にある。そしてそれらの報道にもかかわらず、米欧諸国はロシアへの経済制裁を続行する姿勢を見せており、ロシア側に匙は投げられた格好とも言える。そんな中、原油価格が一時100ドルを割り込み、米債券利回りも軒並み低下、NYダウも反発するなど、如何にウクライナ情勢への関心が高いかが再認識されている。いずれにしても、プーチン大統領の真意のほどが読み切れないだけに、引き続きレンジ幅を拡大し、相場の動意を待ってからの始動が得策であろう。
一方、ドル円は125円の達成感とウクライナ情勢への楽観視もあり、一時122円割れになるなど下げ足を速めているが、米金利先高観測がある以上、拙速的な下値トライには慎重になっている。ただ、米2年債利回りが一時10年債を上回るなど、逆イールド現象が見られたことから、一部では景気後退説も浮上している。このため過度なドル高期待は、やや後退している。さらにFRBの積極的な利上げが景気後退を促す可能性も一部では指摘されるなど、FOMCでもシナリオ通りに金利正常化が行われるかも問われているなど、依然として、紆余曲折の段階にある。引き続きレンジ幅ドル円122.50~124.00円を重視し、同レベル前後からのナンピン売買が賢明であろう。
他方、ユーロドルはウクライナ情勢の改善期待が追い風になっており、ユーロドル1.10台を回復しているが、さらなる独自の買い材料が乏しいだけに、拙速的な上値トライは自重局面にある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1020~1.1170を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが一考であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、122円台半ば前後から押し目買いを勧めると共に、124円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.100前後から押し目買いと共に、1.11台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。
●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は売り急ぐことなく、ドル円124円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は123円割れでは積極的に押し目買いを実施しているが、現状では122円台半ば前後から少なめの押し目買いで対応している模様。
●海外勢によれば、方向感に乏しい中、米ドル売りに助長されている。底堅い展開ではあるが、ウクライナ情勢への期待と不安が同居しており、拙速的な売買は手控えられている。現状では、ユーロドル1.11台半ば以上からナンピン売りと共に、1.1000前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。
●クロス円は、ドル円122円台半ば前後ではロング、124円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は135円台半ば前後から押し目買いと共に、137円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は91円台半ば前後から押し目買いと共に、93円前後からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 122.00 | 124.30 |
ユーロ円 | 134.80 | 137.70 |
ユーロドル | 1.0980 | 1.1210 |
豪ドル円 | 91.20 | 93.60 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
現在のポジション(SL&SP)
No position |
前日のSL実行のポジション(SL&SP)
ユーロ円ショート | 50,000 | ☆▼136.50(SL137.20買い)-¥35,000 |
2022年3月収支経過(01~30日)
通貨 | プラスマイナス | 前日 |
ドル円 | -¥130,000 | ±¥0 |
ユーロ円 | -¥290,000 | +¥30,000 |
ユーロドル | +¥109,000(+ドル800) | +$500 |
豪ドル円 | -¥170,000 | -¥25,000 |
前日の売買 東京市場
ドル円売り | 50,000 | ★△123.80(123.30ロングカバー)+¥25,000 |
ユーロ円売り | 50,000 | ☆136.50(SL137.00買い) |
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り | 50,000 | 124.50(SL125.00買い) |
ドル円買い | 50,000 | ☆▼123.00(SL122.50売り)-¥25,000 |
ユーロ円売り | 50,000 | ☆137.10(SL137.60買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | ☆△135.80(137.10ショートカバー)+¥65,000 |
ユーロドル売り | 50,000 | ☆△1.1080(1.0980ロングカバー)+$500 |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0950(SL1.0880売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 93.30(SL93.80買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | ☆▼92.00(SL91.50売り)-¥25,000 |
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 123.80(SL124.30買い) |
ドル円買い | 50,000 | 122.50(SL122.00売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 137.00(SL137.70買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 135.50(SL134.90売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.1160(SL1.1210買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.1030(SL1.0980売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 93.00(SL93.60買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 91.70(SL91.20売り) |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。