鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 127.30~128.80 |
ユーロ円 | 135.00~136.50 |
ユーロドル | 1.0530~1.0680 |
豪ドル円 | 89.80~91.30 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
市場ではインフレ懸念が最高レベルまで達しており、各国は金融引き締め策に取り組んでいる。FRB(米連邦準備制度理事会)やBOE(英中銀)はインフレ対策として、既に利上げを実施しており、そして、ECB(欧州中央銀行)も早ければ7月にも利上げを追従する姿勢を見せている。ただ、物価自体がスパイラル的な上昇過程にあり、各中銀は金融緩和引き締めに依存せざるを得ない反面、株式市場が大幅に急落している現状を踏まえれば、利上げ自体が負のスパイラルになる可能性もある。また、金利先高観測が投資家心理を弱めていることは間違いなく、今後も神経質な展開が予想される。元来、インフレの起因材料がロシアによるウクライナ侵攻、そして、中国のロックダウンによる不確実性が起因しているだけに、当面、ある程度の沈静化に期待せざるを得ないだろう。引き続き波乱含みの展開は否めないだけに、直近のレンジ幅を拡大し、じっくり待機策が賢明であろう。
一方、ドル円は懸念された東京株式市場では日経平均が前日比336円高と反発しているが、相対的には急落後のリバウンド局面との見解も少なくなく、過度な株高期待は自重せざるを得ない。いずれにしても、米金利が伸び悩んでいる以上、戻りの鈍さが意識され始めている。引き続きレンジ幅ドル円127.30~128.80円を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが一考であろう。
他方、ユーロドルはECBの利上げ期待はあるが、1.06台以上では利益確定売りや調整売りが随所に散見されており、加速的な上昇は見込みづらい。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0530~1.0680まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、127円台半ば割れから押し目買いと共に、128円台後半からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.05台前半から押し目買いと共に、1.06台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。
●邦銀勢によれば、株価動向を睨みながら、様子見スタンスを強めているが、輸出企業はドル円129円前後を視野に、128円台半ば以上からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は、127円台前半から押し目買いで対応している対応している模様。
●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整色を強めているが、現状ではユーロドル1.05台前半から押し目買いと共に、1.06台半ば以上からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。
●クロス円は、ドル円127円台半ば割れではロング、128円台後半ではショートをイメージし、ユーロ円は135円割れから押し目買いと共に、136円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は90円割れから押し目買いと共に、91円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 126.80 | 129.20 |
ユーロ円 | 134.45 | 136.80 |
ユーロドル | 1.0475 | 1.0710 |
豪ドル円 | 88.20 | 90.70 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
前日の売買 東京市場
ドル円売り | 50,000 | ★128.80(SL129.30買い) |
ユーロ円売り | 50,000 | ★▼134.80(SL135.30買い)-¥25,000 |
豪ドル円売り | 50,000 | ★▼89.80(SL90.30買い)-¥25,000 |
前日の売買&予定 海外市場
ドル円買い | 50,000 | ★△127.60(SL128.80ショートカバー)+¥60,000 |
ユーロ円売り | 50,000 | ☆135.00(SL135.60買い) |
ユーロドル売り | 50,000 | ☆1.0570(SL1.0630買い) |
豪ドル円売り | 50,000 | ☆90.00(SL90.60買い) |
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 128.50(SL129.00買い) |
ドル円買い | 50,000 | 127.30(SL126.80売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 135.80(SL136.30買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 134.50 |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0650(SL1.0700買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0520 |
豪ドル円売り | 50,000 | 90.70(SL91.20買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | ☆△89.50(90.00ショートカバー)+¥25,000 |
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り | 50,000 | 128.80(SL129.30買い) |
ドル円買い | 50,000 | 127.40(SL126.90売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 136.20(SL136.70買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 135.00 |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0670(SL1.0720買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0530 |
豪ドル円売り | 50,000 | 91.00(SL91.50買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 89.80(SL89.30売り) |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。