鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 107.30~108.50 |
ユーロ円 | 128.50~129.70 |
ユーロドル | 1.1900~1.2030 |
豪ドル円 | 82.80~84.00 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
パウエルFRB議長の発言を受けて、米長期金利が上昇する中、ドルを買い戻す動きが顕著になっている。その中、米国株式市場ではNYダウは前日比345ドル安、そして、ナスダックは年初来の上げ幅を解消するまで下落基調を強めるなど、米金利動向がマーケットの波乱要因になっている。パウエルFRB議長は現行の政策は適切とした上、目標までには尚長い道のりであり、最大雇用に戻るにはしばらく時間がかかるとネガティブな発言に終始しているが、一過性のインフレ加速に対して慌てないと述べ、市場が秩序のない状況になれば問題視せざるを得ないとも指摘している。当面、米長期金利が更に上昇する可能性の低いとの暗示とも受け取られているが、いずれにしても、コロナ禍での金利上昇には違和感が生じており、FRBは過度な金利上昇局面では短期債売却と長期債購入の併用でバランスをとるとの見方が支配的であり、長期金利の更なる上昇の可能性は低いとの見方が支配的である。
一方、ドル円は日米金利差拡大を背景に、一時108円台まで買い戻されるなど底堅い展開が予想されるが、クロス円全般が円高に振れているように、今までの円独歩安の調整局面でもあり、相対的に過度なドル高円安局面は描きづらい状況にある。引き続きレンジ幅ドル円107.30~108.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう
他方、ユーロドルは戻り売りが優先される中、ドル買い戻しも手伝い、節目の1.20割れになるなどやや緊張感を高めている。相対的には米金利の上昇が起因しているが、反面、ユーロ圏の債権利回りも上昇過程にあり、拙速的な下値トライには慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1900~1.2030を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、ドル円107円台半ば割れから押し目買いを勧めると共に、ドル円108円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルも同様に、1.19前後から押し目買いと共に、1.20台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。
●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円108円前後から随時実施しており、現状ではドル円108円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業はドル円107円台半ば割れから押し目買いで対応している模様。
●海外勢によれば、方向感に乏しい中、ユーロドル1.20前後から押し目買いを実施しており、現状では、ユーロドル1.20台半ば前後からナンピン売りと共に、1.19前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。
●クロス円は、ドル円107円台半ば前後ではロング、108円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は128円台半ば前後から押し目買いと共に、129円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドルは83円割れから押し目買いと共に、84円前後からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 106.85 | 109.00 |
ユーロ円 | 128.10 | 130.25 |
ユーロドル | 1.1855 | 1.2075 |
豪ドル円 | 82.20 | 84.35 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
現在のポジション(SL&SP)
ドル円ショート | 50,000 | ☆107.70(SL108.40買い) |
ユーロドルロング | 50,000 | ☆1.1990(SL1.1920売り) |
豪ドル円ショート | 50,000 | ☆83.70(SL83.80買い) |
2021年3月収支経過(01~05日)
通貨 | プラスマイナス | 前日比 |
ドル円 | ||
ユーロ円 | +¥15,000 | |
ユーロドル | +¥6,400(+$50) | |
豪ドル円 | +¥15,000 |
前日の売買 東京市場
豪ドル円売り | 50,000 | ☆83.70(SL84.20買い) |
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り | 50,000 | ☆107.70(SL108.20買い) |
ドル円買い | 50,000 | 106.60(SL106.10売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | 129.70(SL130.20買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 128.50(SL128.00売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.2100(SL1.2150買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | ☆1.1990(SL1.1940売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 84.10(SL84.60買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 83.00 |
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 108.40(SL108.80買い) |
ドル円買い | 50,000 | 107.50 |
ユーロ円売り | 50,000 | 129.70(SL130.20買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 128.60(SL128.10売り) |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.2010 |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.1920(SL1.1870売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 83.80(SL84.30買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 83.00 |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。