鈴木予想レンジ
通貨ペア | 予想レンジ |
---|---|
ドル円 | 116.80~118.30 |
ユーロ円 | 127.50~129.00 |
ユーロドル | 1.0850~1.1000 |
豪ドル円 | 84.80~86.30 |
相場状況の振り返りと今後の展開予想
ロシア・ウクライナを巡る地政学的リスが高まる中、世界経済はエネルギー価格の高騰に翻弄されている感が強いが、先のミシガン大消費者信頼感指数で米消費者のインフレ期待が1981年以来約40年ぶりの水準まで高まっており、市場では今週のFOMCにおける0.25%の利上げがほぼ確実視されている。また同時に、年内の複数利上げの期待も強まっており、米10年債利回りは2.1%台まで上昇、そして距離的にも地政学的にもリスクが限られているための有事のドル買いも相混じり、相対的にドルを買い戻す動きが一層強まっている。反面、ドルが買われ過ぎの現象も起こっており、短期筋としても、安易にドルを買い上がる難しさにも直面している。いずれにしても、プーチン大統領の執拗なウクライナ攻撃やNATOに対する警戒姿勢を見る限り、ウクライナ情勢が長期戦になる可能性も高く、引き続き米ドルロングの市場形態には大きな変化は見出しにくいだろう。
一方、ドル円は有事のドル買いや日米金利差拡大を背景に、約5年ぶりの高値圏である117円台半ば近辺まで上昇スピードを速めている。一部では早くも120円台が意識されるなど、引き続き底堅い展開が予想される。ただ今後のウクライナ情勢次第とも言えるが、リスク回避の円買いも随所に散見されている。あくまでも緩やかなペースでの円安局面と捉えた方が無難であろう。いずれにしても、ストップロスを巻き込んだ状態にあり、引き続きレンジ幅ドル円116.80~118.30円まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは、ロシアによる無差別攻撃が激化する中、ウクライナとの4回目の停戦協議も数日中に行われる見通しだが、時間稼ぎの段階にあるのかもしれない。このため多くは期待できず、戻り売り優先の展開を強いられている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0850~1.1000を重視し、同レベル前後からナンピン売買で待機策に努めることが一考であろう。
●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、116円台半ば前後から押し目買いを勧めると共に、118円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.08台半ば前後から押し目買いと共に、1.10前後からナンピン売りで待機することを勧める。
●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円117円台以上から随時ナンピン売りを実施しており、現状では118円台以上からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は116円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。
●海外勢によれば、方向感に乏しい中、引き続き戻り売りを優先しているが、ユーロドル1.09割れから随時押し目買いを実施しており、現状では1.08台半ば前後から押し目買いと共に、1.10前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。
●クロス円は、ドル円116円台半ば前後ではロング、118円台以上ではショートをイメージし、ユーロ円は127円台半ば前後から押し目買いと共に、129円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は85円割れから押し目買いと共に、86円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。
市場ストップロス・オーダー状況
通貨 | 売り | 買い |
ドル円 | 116.20 | 118.75 |
ユーロ円 | 127.20 | 129.60 |
ユーロドル | 1.0810 | 1.1030 |
豪ドル円 | 84.45 | 86.75 |
※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。
トレード実績
筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。
現在のポジション(SL&SP)
ドル円ショート | 50,000 | ☆117.30(SL118.30買い) |
ユーロ円ショート | 50,000 | ☆128.90(SL129.00買い) |
ユーロドルロング | 50,000 | ☆1.0930(SL1.0850売り) |
前日のSL実行ポジション(SL&SP)
ユーロ円ショート | 50,000 | ☆▼128.50(SL128.90買い)-¥20,000 |
2022年3月収支経過(01~14日)
通貨 | プラスマイナス | 前日 |
ドル円 | +¥10,000 | -¥20,000 |
ユーロ円 | -¥160,000 | -¥20,000 |
ユーロドル | -¥44,700(-$350) | |
豪ドル円 | +¥85,000 |
前日の売買 東京市場
ドル円売り | 50,000 | ★▼116.50(SL116.90買い)-¥20,000 |
ユーロ円売り | 50,000 | ☆128.50(SL129.00買い) |
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り | 50,000 | ☆117.30(SL117.80買い) |
ドル円買い | 50,000 | 116.00(SL115.50売り) |
ユーロ円売り | 50,000 | ☆128.90(SL129.40買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 127.80 |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.1050(SL1.1100買い) |
ユーロドル買い | 50,000 | ☆1.0930(SL1.0880売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 86.00(SL86.50買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 84.80(SL84.30売り) |
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り | 50,000 | 118.20(SL118.70買い) |
ドル円買い | 50,000 | 116.80 |
ユーロ円売り | 50,000 | 129.00(SL129.50買い) |
ユーロ円買い | 50,000 | 128.00 |
ユーロドル売り | 50,000 | 1.0980 |
ユーロドル買い | 50,000 | 1.0850(SL1.0800売り) |
豪ドル円売り | 50,000 | 86.20(SL86.70買い) |
豪ドル円買い | 50,000 | 84.80(SL84.30売り) |
記号・略称解説
ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)
本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。