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為替イブニング海外市場2024年9月11日

2024年09月11日
(コラム執筆時間:19時31分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円140.50~143.00
ユーロ円155.50~157.50
ユーロドル1.0980~1.1130
豪ドル円93.50~95.30
相場状況の振り返りと今後の展開予想

円高が進行する中、東京株式市場では輸出株中心に下げ足を強めており、日経平均は前日比539円安と節目の3万5000円割れも意識せざるを得ない状況にある。ただ同レベル前後では利益確定買いや割安感による買い戻しも散見されており、ドル円が140円割れの展開となるまでは、当面過度な株安期待は自重局面にある。そんな中、トランプ前大統領とハリス副大統領のテレビ討論会が行われたが、相対的にハリス副大統領優勢との見方もあり、ドル売りを誘発したとの見解も少なくない。ただどちらかの優劣で判断するのは時期尚早であり、実質的には引き続きFOMCの利下げ幅次第の展開と見なした方が無難であろう。いずれにしても過度な円安は輸入物価上昇や株価上昇をもたらす反面、過度な円高は株安や実質賃金マイナスを改善するなど、双方ともにメリットとデメリットが共存しており、引き続きある程度の乱高下は避けられない情勢にある。少々穿った見方になるが、ここ1か月でドル円は20円程度円高が進行し、日経平均は5000円程度暴落しているが、徐々に折り返し地点に差し掛かっている。もう一段の株安で3万5000円並びにドル円140円レベルでは、一旦買い戻しに転じることも一考であろう。

一方、ドル円は年初来安値を更新しており、140円前後も時間の問題であろうが、米債券利回りの低下余地も残り少なく、過度な円高局面は描きづらい側面がある。いずれにしてもFOMCの利下げ幅次第で乱高下する可能性が高いだけに、引き続きレンジ幅ドル円140.50~143.00まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは節目の1.10割れが回避されるなど意外に底堅い展開が続いているが、引き続き戻り売りが優先されており、安易にどちらにも仕掛けづらい状況にある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0980~1.1130を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが一考であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、140円台半ば前後から押し目買いと共に、143円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.10割れから押し目買いと共に、1.11台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は売り急ぐことなく、ドル円143円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は141円前後から買いを随時実施しており、現状では140円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中で調整色を強めている。現状では今朝と同様に、ユーロドル1.10割れから押し目買いと共に、1.11台以上からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円140円台半ば前後ではロング、143円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は155円台半ば前後から押し目買いと共に、157円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は93円台半ば前後から押し目買いと共に、95円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円140.00143.70
ユーロ円155.00158.00
ユーロドル1.09301.1180
豪ドル円93.0095.80

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円140.00143.70
ユーロ円155.00158.00
ユーロドル1.09301.1180
豪ドル円93.0095.80
現在のポジション
豪ドル円ロング50,000☆94.00(SL93.50売り)
本日のSL実行ポジション
豪ドル円ロング50,000☆▼95.00(SL94.50売り)-¥25,000
2024年9月収支経過(02~11日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥75,000-¥10,000
ユーロ円+¥100,000±¥0
ユーロドル
豪ドル円-¥100,000-¥25,000
前日の売買 東京市場
ユーロ円売り50,000★△158.50(157.50ロングカバー)+¥50,000
前日の売買 海外市場
ドル円買い50,000★△142.50(143.00ショートカバー)+¥25,000
ユーロ円買い50,000★▼157.30(SL156.80売り)-¥25,000
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000143.50(SL144.10買い)
ドル円買い50,000☆▼141.50(SL140.80売り)-¥35,000
ユーロ円売り50,000158.00(SL158.50買い)
ユーロ円買い50,000☆▼156.00(SL155.50売り)-¥25,000
ユーロドル売り50,0001.1130(SL1.1180買い)
ユーロドル買い50,0001.0980(SL1.0930売り)
豪ドル円売り50,00095.50
豪ドル円買い50,000☆94.00(SL93.50売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000143.00(SL143.70買い)
ドル円買い50,000140.50(SL140.00売り)
ユーロ円売り50,000157.50(SL158.10買い)
ユーロ円買い50,000155.50(SL155.00売り)
ユーロドル売り50,0001.1130(SL1.1180買い)
ユーロドル買い50,0001.0980(SL1.0930売り)
豪ドル円売り50,00095.20
豪ドル円買い50,00093.50(SL93.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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