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第547回 米金融当局者らの発言に注目が集まる…

2016年08月22日

 

先週16日、ニューヨーク連銀のダドリー総裁はFOXビジネス・ネットワークのインタビューに「追加利上げが適切となる時期にジワジワと近づいてきている」と応え、9月のFOMCで利上げを決定する可能性はあるかとの問いに「あり得ると思う」と返した。そのうえで、総裁は市場が足下で利上げの可能性を過小評価していると警告したのだ。
 また、18日にはサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が「米経済には早期の利上げを正当化する十分な強さがある」と述べている。ダドリー、ウィリアムズ両総裁はどちらかと言えば慎重派で知られており、その考え方はイエレンFRB議長に比較的近いとされる。加えて、フィッシャーFRB副議長も年内の追加利上げに含みを残す発言。米金融当局者らは、明らかに市場の米利上げ期待が著しく後退してしまう事態を回避しようとしている模様である。それだけに、今週26日にジャクソンホール(ワイオミング州)で行われるイエレン議長の講演に対する市場の関心が高まるのは当然のことと言える。

 先週はドル/円が100円を割り込む場面が幾度かあったわけだが、それも多分に薄商いのなかでの仕掛け的な動きであったと考えるのが適当であろう。100円割れの水準では買い戻されるのも早い。ニューヨーク連銀総裁やFRB副議長がややタカ派的な発言をしている状況であることを考えれば、やはり「FRBには逆らうな」ということであろうか。少なくとも、利上げの可能性が意識されていることもあり、足下ではNYダウ平均など米株価指数の上値が少々重くなってきている。

 ドル/円が100円をたびたび割り込むような値動きとなっているにも拘らず、足下の日経平均株価が比較的底堅く推移している点も見逃せない。これは、やはり日銀によるETF買入れへの期待が一因であると思われる。周知のとおり、日銀は8月10日に707億円の買入れを実施して以来、先週19日まで長らく目立った動きを見せていない。
 様々な憶測が飛び交うなか、なおも日銀によるETF買入れへの期待は根強く、誰もがヘタに売り仕掛けられないというのが正直なところであろう。今週以降、満を持して日銀が動いた場合には、日経平均株価の上昇に連れてドル/円が一定の上値を試す可能性もあると見られる。よって、ドル/円も安易には売り込みにくい。

 なお、先週のドル/円の終値は62カ月線が位置している水準とほぼ同レベルだった。前回の本欄でも述べたように、62カ月線は強い下値サポートの一つとして意識されやすい。それだけに、同線を明確に下抜けると6月24日安値の99円ちょうどを試す可能性が高まり、99円をも下方ブレイクすれば強いストップロスが発動される可能性もあるという点については一応警戒しておきたい。その場合は一目均衡表の月足「雲」上限を試す動きとなる可能性もあるが、いずれにしても底値圏の動きであることに変わりはないだろう。過去を振り返れば、100円割れというのは、まだFRBがQE3に基づいて大量資金供給を続けていた頃の水準である。

 早いもので、来週はもう9月に入る。休暇先から戻ってきた欧州の要人らが、真っ先に取り組まねばならないことの一つは、欧州の金融システムに対する不透明感の払しょくであろう。なおも、伊モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行の株価は連日のごとく下がり続けている。公的資金投入の可能性があらためて取り沙汰される可能性も高いと言える。8月初旬から強めの基調を続けてきたユーロ/ドルの上値が、そろそろ限られてきてもおかしくはないだろう。
(08/22 10:00)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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