FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

外貨投資 転ばぬ先の智慧

最新の記事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第518回 なおもドル/円の下値リスクに対する警戒は怠れず…

2016年01月18日

 なおも、原油価格の下落に歯止めがかかる兆しはなく、中国リスクが収束へと向かう気配もない。先週15日のNY市場では、NYダウ平均が前日比で390ドルも下落し、再び16000ドルを割り込んだ値で引けた。米10年債利回りが一時2%を割り込む動きとなったことでドル/円も一時116円台半ばまで下落し、当面は昨年116.16円を意識した展開となる可能性もあろう。同水準を下抜ければ、次は2015年1月安値や2014年12月安値が位置する115円台半ばから後半の水準を試す展開となってもおかしくない。


 イランに対する経済制裁が解除へと向かい、今週19日には中国の10―12月期GDPが発表される。一段の原油安に拍車をかけかねない材料が数ある一方で、事態収束につながる材料は今のところ見出しにくい。先週12日に、OPEC加盟国の一部から臨時総会の開催を要請する動きが見られたものの、開催には過半の加盟国による承認が必要となる。承認が得られたところで、その時期は2月か3月まで待つ必要がありそうだし、もともと臨時総会が開催されたところで、もはやOPECが機能不全に陥り、原油価格をコントロールできなくなっていることは周知の事実である。

 では一体、どうしたら事態の収束にメドがつけられるのか。かくなるうえは、サウジアラビアにおける政変であるとかオイルメジャーの再編など、かなりドラスティックな変革を時代が求めることとなるか。今、サウジアラビアではムハンマド副皇太子の独断専横に対する王族の不満が溜まりに溜まっており、王国内ではシーア派のみならずスンニ派の若者たちの間でも政府批判のデモが頻発しているという。政変や王国の崩壊などの混乱が原油供給の一時遮断といった事態に発展するなどして、ようやく原油安の流れが一巡するというシナリオも一応は念頭に置いておく必要があるものと思われる。


 2013年5月のバーナンキ・ショックや昨年8月のチャイナ・ショックがそうであったように、目下のような波乱の収束には少なくとも2か月ほどの月日を費やすのが通例であり、その意味では2月下旬あたりまで落ち着かない展開が続くものと見ておいた方がいいのかもしれない。

 もはや、ドル/円の昨年6月高値=125.85円が「8年サイクル高値」であり、同水準を起点とする調整局面に突入しているとの感触は相当に強まっている。この調整がA-B-Cの3波構成であるとすれば、昨年8月安値=116.12円までがA波で、そこから昨年11月高値=123.76円までがB波ということになろう。そうであるとすると、当面のC波の目標値はN計算値に基づいて114.03円あたりになるものと考えることもできる。

 仮に、一時的にも115円割れとなるならば、その心理的なインパクトは相当に大きいだろう。同じように、NYダウ平均の調整局が昨年5月高値=18351ドルから始まったと考えた場合、当面の下値目標は14996ドルと計算される。仮に15000ドルを割り込むこととなれば、やはり投資家の心理的ダメージは相当に大きく、連れて日経平均株価が一時的にも1万6000円台前半あたりの水準を試す可能性もあろう。ここしばらくは、少々酷い展開が続くことも覚悟しておかねばなるまい。


 そんななか、なおもユーロ/ドルが一定レンジ内でのもみ合いを続けている点にも大いに注目しておきたい。上値は1.1000ドル付近で押さえられ、そこには89日線や一目均衡表の日足「雲」上限、200日線など複数の節目が集中している。一方、下値は1.0800ドルから下げても日足「雲」下限までといった値動き。上手く付き合えば、一定の成果を上げることもできるものと思われる。

(01/18 10:20)


このページの先頭へ

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

コラム一覧

鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
為替の話・トレンドを掴め! 木村佳子
武市のなぜなにFX 武市佳史

FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXについては、受渡取引に限り、1通貨単位あたり最大0.40円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの証拠金は、取引の額の4%の額と、金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額のうちいずれか大きい額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.7%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,700円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ

FX(外為取引)・証券のマネパHOME > マーケット情報 > FXコラム > 外貨投資 転ばぬ先の智慧 > 第518回 なおもドル/円の下値リスクに対する警戒は怠れず…