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第541回 ドル/円は調整の最終段階!?

2016年07月04日

 「ブレグジット・ショック」から1週間が経過した先週1日、日経平均株価は5日続伸し、NYダウ平均は4日続伸で一時18000ドル台に乗せる場面もあった。市場は全体に落ち着きを取り戻しはじめており、とりあえずはホッと一安心といったところである。

 今後の行方は次の英国首相に誰が選ばれるかにもよるが、どうやら今のところはテレサ・メイ内相がリードしている模様。メイ内相は残留派であったが、国民投票の結果を尊重して「離脱は離脱」としている。同時に「年末まで通告しない」とも述べており、英国の不利になるような時期に交渉入りはしない姿勢を明らかにしている。

 同氏はなかなか強い政治的信条を持っているようで、EUとの交渉は難航必至どころではなさそうである。年内の離脱通告も実現するかどうか怪しいところであり、場合によってはすべてが一旦白紙になる可能性もないではないものと見られる。


 つまり、英国問題に関しては当面、市場が嫌う“不確実性”が伴い続けることとなりそうである。とはいえ、市場が何より一番忌み嫌うのは“金融危機”であり、今回その心配はほぼないと言っていいだろう。ドル資金の大量供給が長く続けばドル安・円高の傾向が強まりやすくなるのは事実だが、それもさして長くは続かないだろう。

 よって、一部で言われる“リーマン・ショック級”の危機というのは「かなり大袈裟」と言うよりも「かなり性質の異なるもの」と考えたい。もちろん、世界経済全体に及ぼす影響というのも一部のメディアが騒ぎ立てているほどではなく、どちらかというと軽微なものに留まるものと思われる。

 とはいえ、その影響が全くないとも言い切れず、少なくともドル/円が一旦99円まで下振れした事実は消去できない。また、最も肝心と思われる米国経済の成長度合いや利上げについても少々ペースダウンする可能性はあろう。


 ここで、やはり問われるのは、米国経済の成長がその足取りをより着実なものとして行くかどうかであり、その意味でも今週8日に発表される6月の米雇用統計の結果は極めて注目度が高いと言える。

 周知のとおり、前回5月分は非農業部門雇用者数(NFP)の伸びが極めて低水準に留まったことで市場に衝撃を与えた。今回6月分の結果が大いに気になることはもとより、5月分の結果が修正されるかどうかという点に対する市場の関心も強い。

 失業率が4.7%(5月分)とほぼ完全雇用の状態に近い状況にあって、毎月の雇用者数の伸びが鈍化するのは当然との見方もあり、そのあたりのところを“ニュー・ノーマル”と捉えるのかどうかということも今後の焦点の一つになろう。

 少なくとも、足下では依然として米国企業の求人が増加し続けており、平均賃金も高い伸びを続けている。7月のFOMCにおける利上げは見送られるにしても、9月以降の可能性をも完全に封印してしまうのは些か早計ではないかとも思われる。


 6月24日にドル/円が一時急落した場面では、実のところ99円処で62カ月移動平均線が一段の下落に歯止めをかけた。長めの下ヒゲを伸ばした状況からしても、この99円が昨年6月高値からの調整の終点となった可能性はある。2011年10月安値から2015年6月高値までの半値押し=100.59円には到達したが、いまだ61.8%押し=94.63円には達しておらず、今後の材料次第では一旦95円処を試す可能性もないではない。とはいえ、概ねこのあたりが調整の最終段階と考えていいのではないかと個人的には考える。

(07/04 08:55)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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