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第546回 ドル/円の下値サポート水準に要注目!

2016年08月15日

 米国経済の先行きを見つめる目線は、7月29日に発表された4-6月期の米GDP(速報値)で一旦下を向き、8月5日の米雇用統計(7月)で上に向き直したものの、先週12日に発表された米小売売上高(7月)で再び下向きになった。

 7月の米小売売上高は「前月比で変わらず(横這い)」という結果で、事前の市場予想を下回ることとなった。前年同月比では2.3%の伸びとなっており、個人的には大騒ぎするほど悲観的な結果であったとは思われないが、夏枯れで喉から手が出るほど手掛かり材料が欲しかった市場にとっては格好のドル売り材料となった模様である。

 結果、ドル/円は一旦急落となり、一時100.82円まで下押す場面もあった。7月の米雇用統計発表前(8月5日)につけた前につけた安値と顔合わせする格好となったものの8月2日安値=100.67円を試すまでには至らず、とりあえずは7月29日の米GDP発表以降に形成されているレンジ(100.68-102.68円)の下限で踏みとどまった。このレンジ下限水準は、目下のところかなり強いサポートになっていると考えられ、それだけに当面は同水準のサポートが機能し続けるかどうかを慎重に見定めたい。

 なお、あらためてドル/円の月足チャートに注目すると、重要な62ヵ月線が100円ちょうどあたりの水準にまで上昇してきており、同線も当面の下値サポートとして意識されやすいところではある。周知のとおり、6月と7月の月足は62カ月線にガッチリと下値を支えられる格好となった。一目均衡表の月足「雲」上限が96円台半ばあたりまで上昇してきていることも含めて、今後もドル/円の月足と62カ月線、月足「雲」上限などとの位置関係は時折チェックしておきたい。


 夏季休暇の真っ只中となる今週も、相場を大きく揺り動かすような手掛かり材料は得られにくいものと思われるが、17日に公表される7月のFOMC議事録の内容は比較的注目度が高い。振り返ると、7月のFOMC声明文には「景気見通しへの短期的なリスクは弱まってきた」との一文が盛り込まれ、これを市場は比較的ポジティブなトーンであると受け止めた。その意味で、議事録の内容が当面のドルを下支えする可能性は高い。

 ただ、7月のFOMC後に冒頭で示した複数の米指標結果が明らかとなっているため、8月下旬に予定されるジャクソンホールでのイエレンFRB議長講演に対する市場の見方はドルに対してニュートラルなものになりやすいと見られる。FOMC直後には「ジャクソンホールで9月利上げの可能性が示唆される」との見方もあったのだが…。


 ときに、ここにきて米共和党の大統領候補、ドナルド・トランプ氏の支持率が急低下していることは見逃せない事実と言えるのではないだろうか。やはり、米兵遺族に対する批判的な発言やメディアで「暗殺示唆」などと取り沙汰されている発言などは、かなり致命的な失態であったと思われる。

 8月9日付の日本経済新聞(夕刊)コラム『ラウンドアップ』は「相場はまだ明確な材料として織り込み切れていないが『トランプ大統領』への警戒感は強い」としていた。米国の一般国民には様々な思いもあろうが、金融市場全体にとって、やはり「トランプ大統領」の可能性はリスク要因として小さくないだろう。その意味からすれば、トランプ氏の支持率低下はリスクオフのムードを後退させることにつながるものと思われる。

 ただ、前出のコラムで“秋の波乱の種になり得る”と指摘されていた「欧州金融システムへの不透明感の高まり」や「産油国ベネズエラの財政破綻」、「中国経済の予想外の失速」などについては、確かに今後も要警戒ということになろう。

(08/08 09:15)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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