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第555回 当面は“メール問題”の影響に要警戒

2016年10月31日

 先週27、28日にドル/円は一旦105円台に乗せる動きとなった。27日には、前回の本欄で一つの目安とした「昨年6月高値から今年6月安値までの下げに対する23.6%戻し=105.34円」とほぼ同水準まで上昇し、一旦は上げ一服となる可能性があるとも思われたのだが、28日にはさらに105.50円前後まで上値を伸ばす場面も垣間見られている。

 重要な節目に位置づけられる105円を超えることとなったのは、まず27日に米10年債利回りが一時5月末以来の高い水準となる1.868%まで上昇したことが一因。12月米利上げ観測が一段と強まっていることは言わずもがな、足下で英債利回りが上昇基調を辿っていることが米債市場に影響していると見ることもできそうである。
 ポンド安の影響で英国のインフレ期待が高まっていることが英債利回りを押し上げていると見るのが最も適当と思われるものの、単に英債からの資金逃避が生じていると見ることもできなくはなく、その点は慎重な検証が必要となろう。
 また、27日にドル/円が105円台乗せとなったのは28日発表の7―9月期米GDPに対して強気の見通しが拡がったことも一因であった。なかには、成長率が前期比年率で3%台半ばに達するとの強気な予想もあったが、結果は2.9%となり、事前の市場コンセンサスは上回ったものの、実際には期待したほどでもなかったという印象である。12月米利上げを裏付ける結果ではあったが、来年以降に連続利上げを実施するという見通しにつながるほどではなかったと言えよう。

 さらに、28日のNYタイム前半までは、米大統領選におけるクリントン候補優勢との見方が一段と強まり、そのぶんトランプリスクが後退していたことも円買いポジションの解消に一役買っていたものと見られる。
 それだけに、このほどクリントン氏の“メール問題”が再び持ち上がってきたことは大いにショッキングなことであったと言える。後にクリントン氏自身も述べているように、まさか大統領選が11日後に迫ったこのタイミングで同問題が再燃するとは…。遠い極東の島国でことの次第を傍観するしかない日本の投資家にとっては、ただただ驚くとともに「呆れる」としか言いようがない。
 ともかく、一報が伝わった後のドル/円が一気に104円台半ばの水準まで急落したことは紛れもない事実。「FBIによる新たな調査の結果が判明しないまま投票日を迎える可能性がある」との声も聞かれ、実際にそうであるとすれば、あらためてドル/円が上値の重い状態を少なくとも投票日まで続ける可能性も否定できなくなってきている。

 一方、このメール問題でユーロ/ドルは一気に戻り歩調を強めることとなった。一時は大節である1.1000ドルに迫る場面もあり、目先はまず1.1000ドルをクリアに上抜ける動きとなるかどうかが注目される。
 正直、メール問題の行方など我々一般の投資家にはまったく知る由もない。当面の日本株の行方も大いに気になるところである。当面は、とにかく関連の情報に神経を尖らせながら、市場の反応を注視し、きめ細かなポジション管理を心掛けるよりないだろう。
 ただ、よほどのことがない限り、基本的にドル強気の流れに変化はないものと見られる。ことの次第によっては、ユーロ/ドルに戻り売りを仕掛けるチャンスが訪れる可能性も大いにあると思われ、ことに1.0950ドルや1.1000ドルなどといった節目、節目では諸々の材料を十分に精査・考慮したうえで適当に対応したい。
(10/31 08:55)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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