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外貨投資 転ばぬ先の智慧

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第557回 トランプノミクスでドル高・円安へ!?

2016年11月14日

 米国第45代大統領に不動産王ドナルド・トランプ氏が就任する運びとなった。
 選挙前の段階では「同氏が選挙戦に勝利すれば、世界の株価は軒並み急落し、ドルは徹底的に売り叩かれる」と見る向きも少なくはなかった。ところが、フタを開けてみれば結果は真逆。とりあえず、米株市場においてはダウ工業株30種平均(NYダウ平均)が史上最高値を更新する展開となり、米10年債利回りは2%台乗せ、ドルは円やユーロなどに対して大きく買い進まれることとなった。

 執筆時の市場は、大型減税や大規模なインフラ投資など伴う「トランプノミクス」への期待に沸いており、関係者の間では米国経済の成長が今後加速するとの見方もジワリと広まっている。トランプ氏は、選挙戦の渦中に「来年1月の就任後早々に大規模な経済改革を実施する」と豪語してきた。改革の目玉の一つは、すでに「トランプ税制」などと呼ばれている企業税制改革であり、これは連邦法人税率を大幅に引き下げる案を柱としている。このたび同時に実施された米議会選では共和党が上下院の過半数を維持し、これで議会との協調による税制改革も進めやすくなったと言える。
 企業税制改革は、企業投資を活発化させると同時に、これまで高い税率を嫌気して米大企業が海外に逃避させてきた膨大な資金を米国に還流させる狙いもある。海外資金を米国に戻す際の税率も一段と引き下げる方針で、そうなればドル買い需要が急激に強まって市場ではドル高が進みやすくなるだろう。

 また、トランプ氏は中国やメキシコなどに対して高い輸入関税を課す考えをも明らかにしている。どこまで強硬に進められるかは未知数であるし、保護主義的な路線に対する批判の声も多く聞かれているが、仮に一定の関税引き上げ措置を講じるなら、相応のドル高によって米国内が急激なインフレに見舞われる可能性を回避する必要性も生じるであろう。もともとトランプ氏はドル安志向を強く示しているが、同時に二兎を追うことは不可能である。
 あくまで公約は公約であって、いずれはその実現性が問われることとなろうが、方向性としては財政拡張で間違いなかろう。それだけで、まずは米金利に上昇圧力がかかり、少なくとも当面は相応にドルが買われやすくなる。「悪い金利上昇」と揶揄する向きもあるが、それはずっと後になって評価・判断されることである。
 結果として円安がある程度進むと、日本の貿易収支は輸入価格の上昇によって黒字の維持が危ぶまれ、ますます円安傾向が強まりやすくなろう。円安が進めば、そのぶん対米輸出が盛んになりそうなものであるが、トランプ氏相手にそう上手くは行かないだろう。為替政策に代わる何らかの対抗手段を講じてくる可能性もあると思われる。
 なお、トランプ氏の公約では「今後10年間の経済成長率を平均3.5%に高め、最終的には4%に引き上げる」ともされている。積極財政を展開した結果、本当にそこまで成長率が高まれば当然、FRBは利上げの頻度を高めざるを得なくなる。その役割を引き受けるのは、トランプ氏が忌み嫌うジャネット・イエレン現議長でなくともよい。

 さらに、米金利上昇なら、ますます日本の金融機関は外債投資に精を出さざるを得なくなるであろう。そうでなくとも、足下では過去20年で最大規模の外債投資が「先物での円買い」を組み合わせて行われている。いずれ先物での円買いポジションは解消されることとなり、そのことに伴う円売り圧力は急激に膨らむものと見込まれる。その結果、今後は円安・ドル高の傾向が再び強まって行くものと思われる。
(11/14 08:55)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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