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第561回 ドル/円は想定されていた目標値の一つにほぼ到達…

2016年12月12日

 先週末のドル/円は、なんと終値で115円台に乗せる展開。その結果、ついにドル/円の週足ロウソクは終値で一目均衡表の週足「雲」上限を上抜け、いわゆる“三役好転”の強気シグナルが点灯することとなった。
ドル/円が週足「雲」の上方に位置するようになるのは大よそ1年ぶりのことであるだけに、チャートフェイスから受ける印象も大きく変わったと言える。何より、非常に重要な節目と目されてきた115円を上抜けてきたことが大きく、当面は115円台を固めることができるかを見定めつつ、昨年6月高値から今年6月安値までの下げに対する61.8%戻し=115.60円に到達するかどうかといった点も大いに注目される。ちなみに、本日(12日)のオセアニア時間には一時115.54円まで上値を伸ばす場面もあった。
想定以上のスピード展開と言えるが、思えば昨年ならびに一昨年と似たようなところもあり、ある意味では12月特有の商状ということになるのかもしれない。

 振り返れば、11月末の石油輸出国機構(OPEC)総会での減産合意を受けてドル/円が一旦114円台に乗せた後、114円を挟んだ暫くのもみ合いを経ての115円台乗せであった。このまま勢いでもう一段の上値を試し、重要な節目の61.8%戻しを達成したりすると、その後“一旦は調整局面入りとなるパターン”であるような気もしないではない。
 周知のとおり、今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)の日程を控えているが、利上げはすでに織り込み済みであると言え、市場の関心はもはやFOMC参加メンバーらの金利見通しに移っている。どうやら、来年の利上げは2回、あるいは3回のいずれかといった見通しになるものと思われ、結果的に「2回」と見通す向きが多ければ、市場はやや失望で一旦はドル売り、「3回」と見通す向きが多ければ一旦はドル買いで反応することとなろうか。ただ、ドルが一旦買われたとしても、そこで「目先の材料出尽くし」となる可能性もあり、その点は一応警戒しておきたい。

 なお、前回の本欄ではドル/円の11月の月足が終値ベースで31カ月移動平均線(31カ月線)を上抜けた点に注目した。当然、この12月も同線を上抜けた状態で月末を迎えるかどうかという点が注目される。現在、ドル/円の31カ月線は113.82円に位置しており、仮に一旦調整に入った場合は同水準が一つの下値の目安になると考えることもできるだろう。今後も、中期的なドルの強気トレンドは継続するものと思われるが、当面は「対ユーロでのドル買いがどこまで進むのか」といった点との兼ね合いなども慎重に見定めたいところではある。

 思えば、先週末にかけてドル買いの勢いが増すこととなったのは、一つにECB理事会の結果とドラギECB総裁の会見内容に対して市場がユーロ売りの反応を強めたことにも由来する。先週9日のユーロ/ドルは一時1.0531ドルまで下押す場面があり、イタリア国民投票の結果が判明したとき(12月5日)に一旦つけた安値=1.0504ドルに再び迫った。11月24日にも一時1.0518ドルまで下押す場面があったわけだが、やはり1.0500ドル近辺での下値には一定の底堅さもあるように思われる。ここで、あらためてユーロ/ドルが一旦下げ渋る動きとなれば、相応にドル/円の上値が一旦は限られるこことなる可能性もあろう。
 また、すでに日経平均株価も足下で一旦1万9000円台に乗せる動きとなっており、相当の過熱感もあるだけに、当面は米・日の株価がどこまで上値を伸ばせるのかといった点にも併せて注目しておく必要がありそうだ。
(12/12 09:05)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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