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第655回 引き続き米・日株価の戻りがドルを下支える展開

2019年01月28日

 足下では、米・日の株価がすこぶる堅調に推移し続けており、そのことがドル/円を下支えする格好となっている。
 ここにきてFRBが突如、慎重姿勢を強めてきたことによって米金利の先高観は一気に後退していて、それが米株高の一因となっている。加えて、見逃せないのは米主要企業の10-12月期決算の内容が市場の想定以上に好結果であるということ。先週末までに発表されたS&P500種採用銘柄の決算は、その4分の3程度が予想を超える好結果であったという。そもそも、昨年末から今年年初にかけての米株市場があまりにも過度に悲観へと傾き過ぎていたわけであり、その修正が足下で進んでいるのは当然のことでもある。
 結果として、NYダウ平均は18日に一旦75日移動平均線(75日線)が位置する水準にまで到達し、その後はセオリー通りに一旦上げ渋る展開となったものの、先週末25日には同線を上抜ける動きを見せた。一時は24860ドルまで上値を伸ばす場面もあり、昨年12月3日高値から同月26日安値までの下げ幅に対する61.8%戻しの水準から76.4%戻しの水準をうかがうまでの展開となっている。同水準を上抜ける動きとなってくれば、次は12月3日高値=25980ドルが意識されることとなろう。

 なお、先週25日にウオールストリートジャーナル(WSJ)は「FRBが今週(29-30日)のFOMCにおいて、バランスシート縮小の対応を予定よりも早めに一旦終了し、大規模な国債保有の維持を検討する模様」などと伝えており、これは株高の材料にはなり得るものの、ドルにとってはやや弱気の材料ということにもなりかねない。
 そうしたこともあって、目下のドル/円は110円処を強く意識しながらも、なかなか同水準をすんなり超えられないといった状況にある。先週末に米議会指導部と米大統領との間で2月15日までの暫定予算案での合意はあったようだが、これはまだまだ先行き不透明でドル買い材料とは見做されない。
 一方、今週30日には予定通りに中国の劉鶴副首相が訪米し、米中対立の解消に向けた話し合いの機会がもたれる算段となっている。数々の高いハードルが待ち構えていそうだが、一定の落ち着き処が見出される展開となれば、それを市場は好感してドル/円が110円の目先の壁を突き破ってくる可能性もないではないだろう。
 その場合、まず注目したいのはドル/円が一目均衡表の週足「雲」上限(現在は110.03円に位置)クリアに上抜けてくるかどうかという点である。周知のとおり、先週と先々週はものの見事に同水準が上値を押さえる役回りを演じた。また、そろそろ月末が迫ってきていることから、1月の月足・終値が月足「雲」上限(現在は110.24円に位置)を上抜けるかどうかという点も忘れずにチェックしておきたい。

 また、先週25日はユーロ/ドルが大きく値を戻す展開となったこともドル強気のムードを損なわせた。既知のとおり、前日24日に行われたECB理事会後の会見でドラギ総裁が「景気見通しに対するリスクは下向きに移動した」などと述べたことで、一旦はユーロ/ドルが1.1300ドル割れの水準まで売り込まれる場面もあった。
 とはいえ、足下ではユーロ圏における賃金の上昇が基調インフレを下支えしていることも事実であり、ここから直ちに景気の下振れ警戒を強めて、具体的に対応するなどといった緊急性が感じられているわけでもない。よって、ユーロに対しては足下で一旦買い戻しの動きが見られ、逆にドルは米中貿易協議前のポジション調整で売り戻しといった状況になっている模様。今週は、米中貿易協議だけでなくFOMC、1月の米雇用統計発表など重要イベントが目白押しであり、其々の結果次第で一気に動意づく可能性もある。基本的にドルは底堅く推移すると思われるが、米通問題などには過敏に反応する可能性もあり、そこは冷静に状況を見定めて行きたい。
(01月28日 08:50)


※当コラムは毎週月曜日の更新です(月曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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