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第659回 ドル/円のチャート・フェイスに一段の上値期待

2019年03月04日

 前回更新分の本欄で、ドル/円について「200日線と89日線はほぼ同位置にあり、目先は強い上値抵抗として意識されそうだが、それだけに両線を上抜けるような展開が今後見られれば、そこから一段の上値余地が拡がる」と述べた。そして案の定、ドル/円は先週28日に両線を上抜け、翌1日には一時112円台に乗せる動きを見せることとなった。
 もう一つ注目していたドル/円の2月の「月足・終値」についても、一目均衡表の月足「雲」上限をクリアに上抜ける動きとなったことで、今後の上値期待が強まりやすいチャート・フェイスになってきたと言える。ここからは、月足の『遅行線』が「26カ月前の月足ロウソクが位置していた水準を上抜けてくるかどうか」という点にも大いに注目しておきたい。2016年の米大統領選以降の「トランプ・ラリ―」当時を振り返っても、ときに月足の遅行線は“いい仕事”をすることがわかる。

 年初に生じたフラッシュ・クラッシュの翌日=1月4日以降のドル/円は、現在に至るまでキレイに上昇チャネルを形成しており、足下はチャネル上辺付近にあるという点に少々注意を要する。また、112.20-30円処には昨年10月下旬から12月半ば頃まで形成していたトリプルトップのネックラインが存在していると見ることもでき、そこは一つの節目(=上値抵抗)として意識される可能性もある。ちなみに、同水準は昨年10月高値から今年1月安値までの下げ幅に対する76.4%戻しの水準にもあたる。
 とはいえ、今後もしばらく上昇チャネル内での推移が続くならば、いずれは昨年10月以降に幾度もトライする場面があった114円処を意識した展開となる可能性も十分にあり得る。114円処を試す過程では、2015年6月以降に形成してきた三角保ち合い(=トライアングル)の上辺を上抜ける可能性も浮上してくるわけで、その点は非常に興味深いところと言える。
 筆者は、以前からドル/円がトライアングルを上放れする可能性について触れ、2015年6月高値=125.85円からの調整局面は今年の年初につけた104.56円で終了した可能性が高いと見てきた。2015年6月高値からの調整をB波とすれば、すでにC波がスタートしている可能性があり、そうであるとすれば今後の上値余地を想定する際の目線は相応に上がるということにもなる。
 もともと、多くの市場関係者や市場参加者がドル安・円高方向への志向を強めていただけに、水準が上がるほどショートカバーのニーズが一層強まる可能性もある。いわゆる踏み上げ的な状況となる可能性があることも一応はイメージしておきたい。

 言うまでもなく、足下で生じているドル強気の背景には、一つに米中貿易協議の進展に対する期待感の盛り上がりがある。3月中には米中首脳会談が実現する公算が大きく、完全合意からは程遠いとはいえ、暫定合意ぐらいはできるだろうという期待である。とりあえずはメキシコ国境との壁建設の問題も一段落となり、一頃市場で大いに警戒されていた幾つかのリスク要因が段階的に取り除かれつつある。
 一方で、先週28日に発表された昨年10-12月期の米GDP成長率・速報値が前期比年率2.6%と予想の2.2%を上回ったことや、いまだFRBが年内利上げの可能性を封印していないことも決して見逃せない。2月中に発表された昨年12月分の「米求人」の件数は過去最高を更新しており、なおも今後の賃上げ余地は大きいと言える。そのうえ、今のところ足下の米インフレ率は低位で安定しているというのであるから、いずれは米個人消費も一段と活発化してくるだろう。むろん、米中間で貿易問題が暫定合意となれば、一時的にも悲観に傾き過ぎた世の中のムードが一気に逆転するだろう。これからは、米金融政策の対応が景気やインフレの「後追い」になると個人的には考える。
(03月04日 08:55)


※当コラムは毎週月曜日の更新です(月曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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