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第669回 なおも、ドル/円の底堅さはしばらく継続!?

2019年05月27日

 なおも、米中貿易問題を巡る米大統領や中国国家主席の日々の発言に市場が一喜一憂する展開。文字どおり、米株相場が「セル・イン・メイ」の様相を呈して始めてきていることに、投資家も半ば諦め顔といったところなのであろう。
 既知のとおり、米国政府が中国の通信機器大手ファーウェイに対して米国製部品などの供給を禁止する制裁措置に踏み切ってからは、米中貿易摩擦の一段の激化を警戒する市場が基本的にリスク回避姿勢を強める状況となっている。
 ただ、先週21日に米政府がファーウェイへの禁輸措置に関し、既存のネットワークやソフトウェアの保守など一部の取引について猶予措置を設けたことにより、多少なり緊張感が緩む場面もあった。もともと、米・中が其々にギリギリの駆け引きを続けているわけであるから、押したり引いたりがあって当たり前ではある。
 先週末にかけては、トランプ米大統領が「中国との協議は早期に進展すると見ている」との認識を示し、市場のリスク回避ムードがやや後退することとなった。また、25日に来日したトランプ米大統領が日米貿易交渉について合意を急がない意向を示したことも、目先的にはリスクオフのムードを後退させることに貢献しよう。

 先週は日本時間の23日に日付が変わって以降、一貫してドル/円が下値模索を続けることとなった。そのため、細かくショートで対応していた向きは、それなりに成果を挙げることもできただろう。結果的に、先週の高値=110.69円が一目均衡表の日足「雲」下限と基準線に頭を押さえられる格好となったことは一応頭の片隅に置いておきたい。
 一方で、ドル/円の下値は109円台前半の水準に留まっており、意外なほど底堅い印象もある。もちろん、それはひとえにポンドやユーロが対ドルで基本的に弱い基調から切り返せないでいることも大きいと見られる。
 イタリアの財政問題危惧されていることや、メイ英首相の進退問題が注目されたことに加えて、何より市場は欧州議会選挙の行方を大いに気にかけている。極右やEU懐疑派の勢いが増していると伝わるが、今後の主導権を握るほどの勢力には発展し得ないであろうし、最終的に結果が判明した時点でユーロ売りに関しては一旦「出尽くし」となる可能性もないではなく、その点は、むしろ注意しておきたいと考える。
 もっとも、英国ではメイ首相が退陣表明をしたことでジョンソン前外相が率いる新政権が誕生する可能性が高まっており、ハードブレグジットに対する懸念がポンドの価値を一段と損なわせる可能性に要警戒となる。メイ首相という“ショックアブソーバー”が外れた英国の今後については、残念ながら悲観的にならざるを得ない。

 ドル/円は5月13日に一時109.02円処まで下押す場面があり、目先は同水準で下値が支えられるかどうかが一つの焦点となりそうである。ひとたび109円を下回る展開となれば、一旦はストップロスを巻き込みながら少々大きく下押す場面もあろう。
 また、先週の週足ロウソクが終値で一目均衡表の週足「雲」下限(=109.60円処)を下抜ける格好となった点も大いに気に掛かる。今週も終値で同水準より下方に位置することとなれば、ダブルトップが完成したとの認識も強まり、その後の目線が一旦は108円割れあたりまで下がっておかしくない。
 なお、今週末は5月末にあたり、例によって5月の月足・終値が一目均衡表の月足「雲」のなかに潜り込んだままで月替わりとなるかどうかという点も一応は確認したい。先週の高値が月足「雲」上限とほぼ同等の水準にあったことを考えれば、場合により再び月足「雲」上限の上抜けにトライする可能性もないとは言えないだろう。
 とまれ、目先はドル/円の109円台前半から控えめに打診買いを入れて行く算段で臨みたいと個人的には考える
(05月27日 08:40)


※当コラムは毎週月曜日の更新です(月曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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