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第689回  ユーロやポンドも戻り一巡でドル指数の高止まりは続く…

2019年11月25日

 先週は、米・日株価がやや調整含みの展開となり、結果的にドル/円、クロス円の上値も重かった。「香港人権・民主主義法案」が19日に米議会上院で可決し、翌20日には下院でも可決したことをネガティブ材料視する向きもあったようだが、その割に米・日株価は意外なほど底堅かったという印象でもある。
 米大統領は数日内に法案に署名する見通しと伝わるが、いまだ拒否権発動の可能性も残されており、市場は基本的に様子見姿勢を強めている。仮に大統領が著名することになったとしても、今回の法案は単に象徴的なものに留まると見る向きもあるようだ。
 その一方で、先週末にもトランプ大統領からは米中貿易協議に関して「合意に近づいている」といった発言があり、中国側も合意に向けて取り組んでいることは間違いなさそうである。未だ「第1段階」での合意に向けた話し合いの結論は出ていないものの、市場にしてみれば長いこと貿易戦争の行方に関して散々警戒させられて、結局は「休戦」の方向で話し合いが始まっているという顛末を考えれば、もはやいたずらに警戒を強めるのは極力控えるようにしたいといったところではないのか。

 それでも、11月半ば過ぎ頃まで続いた強烈な米国株高が一服したところで、そのスピード調整が目先的にあっても当然だし、すでに7―9月期の決算発表が一巡して、当面の手掛かり材料に乏しくなっていることも事実である。
 前回更新分の本欄でも述べた通り、VIX(恐怖)指数先物取引のネットショートが過去最大に積み上がっていることから、当面はその巻き戻しに伴う一時的な株売りもあり得る。もちろん、実際に少々まとまった調整が米国株に入るような状況となれば、ドル/円の110円台トライも一旦は“お預け”ということになるのかもしれない。
 場合によっては、この先ドル/円が一目均衡表の週足「雲」の中に潜り込む格好となることで、暫くの間は一層方向感の見出しにくい展開が続く可能性もないではない。

 一つには今後の株価次第ということになろうが、それは必ずしも米国株に限った話ではなく、ひょっとすると日本株の一段上げがドル/円相場に影響を及ぼす可能性もある。
 既知のとおり、日経平均株価の予想PERは足下で13.9倍台まで水準を引き上げてきているが、それでも20倍に接近しつつあるNYダウやS&P500種などに比べれば割安感がある。そんななか、日本を代表するトヨタ自動車の予想PERは足下で10倍程度という低水準にあり、なおも十分な上値余地があると見られる。そんな同社の株価は、いまや2015年8月以来の8000円台乗せをうかがう位置まで浮上してきた。
 その過程でトヨタの株価は、ついに2015年3月高値と2018年1月高値を結ぶレジスタンスラインをクリアに上抜けた。同ラインは、長らく形成されていた三角保ち合い(トライアングル)の上辺と見ることもでき、要は「ついにトライアングルを上放れた」というわけなのである。
 既知のとおり、ドル/円も2015年6月に125.85円の高値をつけて以来、長らくの間トライアングルを形成し、いまだ上放れることができないでいる。ここで興味深いのは、過去の推移を振り返ってみるとトヨタ株の値動きとドル/円の値動きには相当に強い相関関係があるということ。つまり、このほどトヨタ株がトライアングルを上放れたということは、近くドル/円もトライアングルを上放れる可能性があるということだ。
 むろん、足下のドルはユーロに対しても強みを発揮し続けている。また、ここにきてポンド/ドルの戻りも一巡となった感が強い。結果、ドル指数が高止まりの状態を続けていることからして、当面はドル/円の下値も自ずと限られる。108.30-40円あたりを当面の下値の目安とし、108.70-80円処をクリアに上抜けてきた場合は109.10-20円処を目安に一旦ロングを仕掛ける算段で臨みたい。        (11月25日 08:55)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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