FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

外貨投資 転ばぬ先の智慧

最新の記事

第694回  ドル/円は月足「雲」の『ねじれ』に注目!!

2019年12月30日

 前回更新分の本欄では、ドル/円について「109.30-70円のレンジ内での値動きを想定」と述べたが、案の定、クリスマス休暇を挟んで超閑散の市場では想定した通りの値動きが見られた。あらためて週足チャートを見ると、先週もドル/円は一目均衡表の週足「雲」のなかに潜り込んだ格好で、62週移動平均線が上値をガッチリ押さえる役割を担った。
 ただ、米株価は閑散のなかでも堅調な推移を続け、先週末27日もNYダウ平均は史上最高値を更新。米マスターカードによれば、11月1日から12月24日までの米小売売上高の推計は前年同期比+3.4%と、すこぶる好調であったことが伝えられている。いま、米国では雇用情勢が非常に良好であることを背景に国内で賃上げ期待と消費マインドが盛り上がってきており、ここにきて来年の米景気と米国企業の収益状況を楽観視する向きは益々増えてきていると見られる。

 それでも「ドル/円の上値は重いまま」といった状態が続いているのは、一つにポンドやユーロが足下でドルに対してやや強含みで推移していることに因る。
 ポンド/ドルは先週、一時的にも1.3000ドル割れの水準まで下押し、ひとまず週足「雲」上限の水準を試すという場面があり、そこまでは前回更新分で想定した通りであった。しかし、その後は週足「雲」上限の水準がサポート役となって一旦反発するといった動きも見られている。また、ユーロ/ドルは今のところ21日移動平均線のサポートが利いている模様。ただ、こうした動きについては、あくまで「目先的なショートポジションの調整が入った結果」と見ておくのが賢明であろうと思われる。
 今一つに、なおも米10年債利回りが1.9%台前半あたりの水準で伸び悩んでいることがドルの上値余地を制限している点も見逃せない。クリスマス休暇入り前には一時1.93%程度まで上昇する場面があったものの、先週末にかけては再び1.9%割れとなり、結果的にドル指数も低下した。やはり、米10年債利回りの2.00%という水準は心理的節目としては大きな存在であり、当面の壁と言える。よって、もちろん同水準を上抜けるためには追加の材料が幾つか必要となることも確かであろう。
 とはいえ、市場関係者のなかには年明け以降に2%超の水準を試すと見る向きも少なくはなく、それが一時的にも米株価の上値を押さえる役割を果たすと見る向きもある。少なくとも、ここにきて2-10年債の利回り格差が開いてきていることは確かであり、それを米景気の先行きに対する前向きな期待や自信が強まってきていることの証と捉えることもできるように思われる。

 なお、テクニカル的には当面、ドル/円の一目均衡表の月足「雲」を形成する「先行スパン1」と「先行スパン2」の位置関係に要注目。実のところ、年明け1月、2月あたりにドル/円の月足「雲」には「先行スパン1」と「先行スパン2」の上下が入れ替わる『ねじれ』が生じるのである。
 前回のねじれが生じたのは、2015年6月にドル/円が125.85円の高値をつけに行く過程のなかであった。そして、その後は長らく三角保ち合い(トライアングル)を形成し続けてきている。つまり、前回のねじれは調整局面入りの合図となった。
 しかるに、次のねじれは「調整局面=保ち合い状態からの脱出」を意味する可能性が十分にあると言える。実際、このトライアングルは既に相当煮詰まっており、そろそろ上放れておかしくない。つまり、奇しくもそのタイミングは「月足『雲』にねじれが生じるタイミング」とほぼ同時ということになる可能性があるわけだ。
 今週、日本は年末年始の休暇に突入するものの、3日に発表される12月の米ISM製造業景況指数をはじめ中国の製造業PMIなど、気になる指標の結果によって海外市場で一定の動意が生じる可能性も大いにある。市場では強めの結果を期待する声も少なからず聞かれており、欠かさずチェックしておきたい。        
(12月30日 08:55)

このページの先頭へ

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの証拠金は、為替リスクを想定し通貨ペアごとに当社が定める額と、金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額のうちいずれか大きい額とします。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.75%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,750円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ

FX(外為取引)・証券のマネパHOME > マーケット情報 > FXコラム > 外貨投資 転ばぬ先の智慧 > 第694回  ドル/円は月足「雲」の『ねじれ』に注目!!