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第731回 対ドルでの人民元高に歯止めが掛かるかどうかに注目!

2020年10月26日

 先週は、米追加経済対策を巡る協議の進展に関する報道に市場が一喜一憂し、米株式相場は迷走した。与野党合意への期待感は根強いものの、目先的には不確実性に対する懸念が払拭しきれず、市場には得も言われぬモヤモヤ感が漂い続けていた。
 どのみち、いずれは大規模な経済対策が打ち出されることになると見られ、もはや関心は徐々に米大統領選そのものに移りつつあるが、結果がどうなるかは依然として藪のなかであり、なおも市場の様子見ムードはしばらく続くと見られる。
 先週23日には米大統領選のテレビ討論会が行われたが、市場はほぼ無反応であったと言っていい。思えば、今さら新味のある材料が噴出してくるはずもなく、ただただ虚無感だけが心中に漂う不毛な討論会であった。

 とまれ、現実は当面の米経済が着実に回復軌道を辿るかどうかが重要であり、やはり追加の経済対策に対する期待が何より大きい。そのせいか、足下では米債利回りが強含みとなっているが、そこには将来的な米国の財政懸念という要素も絡んでいると見ておく必要があろう。いわゆる「良い金利上昇」と「悪い金利上昇」が混在している。
 一方、米10年債利回りが強含みとなっていているわりに、期待インフレ率の方は横ばい推移を続けており、結果として米実質金利がマイナス幅を縮めている(上昇している)ことで米株価の上値が重くなっている点にも注目しておかねばなるまい。
 なお、期待インフレ率が低水準に留まっているのは、原油相場の上値が重いことも関わっていると見られる。今回の討論会では、バイデン氏が「クリーンなエネルギーを柱にする」と語っており、同氏が当選すれば原油需要は増えにくくなるとの見方もある。

 ドル/円は先週21日、一本調子の下げを演じて一時104.34円まで下押す場面があった。米追加経済対策を巡る協議で与野党が煮え切らないことを嫌気している部分もあるのだろうが、いずれにしてもロング勢はさすがに一旦見切りをつけた模様。105円処をすんなり下抜けてからは、断続的にストップロスが誘発されたようでもある。その後は切り返して幾度か105円処を試すような動きも見られていたが、ユーロや人民元が強含みの展開を続けている限りは、ドル/円が重要な心理的節目を攻略することもなかなか難しい。
 目下は、ドル/人民元が6.7元をも下回るところまで下げており、これは2018年7月以来の元高水準。世界で最も早くコロナ禍から脱し、順調に景気が回復している実情を考えれば当然の帰結なのかも知れないが、その背後にはドル離れを進めておきたい中国当局側の意向もあるとされる。いずれにしては、当面はドル/人民元の動きから目が離せない。

 一方のユーロについては、足下で弱気材料が数多くあるにも拘らず、妙にしぶとく底堅い。欧州中央銀行(ECB)が12月の定例理事会で追加緩和に踏み切るとの見方も強まってきているが、それまでには「まだかなりの時間がある」ということなのかもしれない。むろん、目下のユーロ/ドルの強気は単にドル安の仕業という側面もある。
 また、同時にポンドが高止まりしていることもユーロに対する買い安心感となっているようである。英国と欧州連合(EU)の通商交渉の行方については、いまだ瀬戸際でのせめぎ合いが続いているものの、最終的には適当な落とし処に落ち着くとの読みがあり、市場は基本的に楽観しているのであろう。
 とはいえ、さすがに1.1900-1.2000ドル処のゾーンは上値抵抗が非常に強く、いずれユーロのロング勢がしびれを切らして一斉に見切り売りに走るリスクもないではないものと見る。目先は一目均衡表の日足「雲」上限をクリアに上抜けるかどうかが一つの焦点であり、上抜ければ前記のゾーンに突入となる。逆に、再び日足「雲」のなかに押し戻される動きとなれば、1.1800ドル割れから1.1700ドル処を目安に一旦ショートを振ってみるのも一手ということになろう。
(10月26日 08:25)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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