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第739回 米・日株価に一旦調整の可能性~年明けの動意に要警戒

2020年12月28日

 先週24日、英国と欧州連合(EU)の通商交渉がようやく合意に至った。長らく合意への期待を膨らませ続けていた市場の反応は、とりあえず想定内の結果を得たことで過度な熱狂も失望もなかったと言える。
 ポンド/ドルは一旦「事実で売り」の格好となったが、クリスマス休暇中のことでもあり、取り立てて大騒ぎするほどではなかった。むろん、関税復活という最悪の事態は免れる運びとなったものの、すべてがこれまでのように行くわけではない。今後は通関作業が物理的に発生することで物流が滞りやすくなる可能性もあり、その点は暫く見定めて行く必要があると思われる。

 いずれにしても、ひとまずポンドやユーロに過度な売り圧力がかかるといったリスクは低下している。結果、いまだにユーロ/ドルは11月初旬から形成されている上昇チャネル内での値動きに留まっているわけであるが、足下ではチャネル下辺を試すような動きにもなっており、目先は同水準が再び下値サポートとして機能するかどうかを確認したい。
 クリスマス休暇を控えた時期だったこともあり、先週21日の欧州時間以降は三角保ち合い(トライアングル)を形成するような格好にもなっている。よって、さしあたっては上下どちらの方向に放れるかという点にも要注目である。
 仮に、ユーロ/ドルが前述のチャネル下辺を下抜けると、さすがに上げ一服感が強まりやすくなり、まずは1.2050-60ドルあたりまで下押す可能性が高まるだろう。逆に、前記のトライアングルを上放れた場合には、やはり12月17日高値=1.2273ドル処が当面の上値の目安となりそうである。
 さらに、同水準を上抜けると、あらためてチャネル上辺を試す可能性が高まるということになるのだろうが、現段階で一段の上値を追うことには慎重でありたい。一つには、やはり新型コロナウイルスの「変異種」の問題がある。果たして、この種は重症率を高めてしまうのか、既に接種が始まっている数種のワクチンは本当に有効なのか、専門家でも断言できていない部分が少なくない。そして、この種への感染拡大が目立っているのは、他でもなく英国や欧州なのである。

 一方、米国では既に議会上下両院で可決した追加経済対策法案の成立が遅れている。いずれは成立の運びとなるのだろうが、なかには「法案が放置されたまま年始に議会が終了してしまうと廃案になってしまう」と警戒する向きもあるとようだ。
 また、当面は米・日株価の行方も少々気掛かりである。米国のNYダウ平均にあっては足下で明らかに上値の重さが強く感じられる状況となっており、テクニカル的には上昇斜行三角形(ダイアゴナル・トライアングル)が形成されているとの見方も成り立ち得る状況。下値を支え続ける25日移動平均線は現値のすぐ下に位置しており、きっかけ一つで明確に下抜ける可能性も否定はできない。仮に、前述のダイアゴナル・トライアングルを下放れると、少なくとも29000ドル割れの水準あたりまでは一旦調整することとなろう。
 日経平均株価についても、やはり2万7000円処の壁が非常に厚く感じられ、日足のパラボリックSARは先週22日以降「売り」に転じている。なおも、2万7000円台乗せにトライする可能性はあるものの、ひとたび大台に乗せると到達感から一旦は調整含みとなる可能性もあり、ことに急な動意が生じやすい年明け1月の展開には一応警戒しておく必要がありそうである。
 米・日株価が一時的にも調整局面入りとなれば、とりあえずはリスク回避のドル買いが強まりやすくなる可能性もある。ドル/円にあっては、3月下旬からの調整が大分煮詰まってきている感もあり、そろそろ基調が転換する可能性も十分にあると個人的には考える。目先は21日移動平均線をクリアに上抜けるかどうかに注目し、上抜けた場合には104円台半ばあたりが当面の上値の目安になると見る。

(12月28日 08:40)


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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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