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第797回 年度替わりで実需のドル買いは一服!?

2022年03月28日

 ついに、ドル/円が122円台に乗せる動きとなってきた。想定以上で、驚異的なスピード感を伴う値上がりと言うよりない。
「期末」の手当てを急がざるを得ない国内輸入企業の事情というものがあるのは事実。そこに目をつけた投機筋が、ドルコールオプションをまとめ買い。そうしたフローが次から次に舞い込むといった状況である。加えて、国内輸出企業もオプションのヘッジ目的でドル買いを出している模様。もちろん、期末特有の事象ではある。
先週24日には日銀が「指値オペ(公開市場操作)」を発動し、そのことも円安・ドル買いを加速させた。翌25日は日銀が指値オペを見送ったことで円が急速に買い戻される一幕もあったが、欧米時間入り後には再び売り戻されて、結局のところドル/円は122円台で週の終わりを迎えている。
先週末には、米10年債利回りが一時2.5%台まで上昇する場面があり、ますます日米金利差の拡大に市場の目線が注がれやすくなっている。結果、日銀の指値オペ実施に対する注目度も一層高まってきた。25日には、日本の10年物国債利回りが一時0.24%まで上昇する場面があり、日銀が上限とする0.25%に近づいている。
果たして、日銀は今後も執拗に指値オペを続けるのか、それとも国債利回りの上限突破を許容する方針に転換するのか、それが当面の大きな焦点となることは間違いない。

少し振り返ると、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)開催前までは「円安」が主導するドル/円の上昇であったが、FOMC後は「円安」プラス「ドル高」の動きに変化している。
FOMC通過後にウォーラーFRB理事やセントルイス連銀のブラード総裁、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁らから、想定以上にタカ派寄りの発言が相次いで飛び出したことも大きい。ブラード氏に至っては、今後の利上げについて「年内残り6回の政策会合のうち5回で0.5%の利上げが必要」と言い放っており、それだけ目の前のインフレを抑制する必要が差し迫ったものであることをあらためて市場は思い知らされている。加えて、先週21日に行われた全米企業エコノミスト協会でのパウエルFRB議長の講演内容もドル買い安心感につながっている。
FRBがタカ派姿勢を一層強めるなか、ウクライナ情勢が混迷の度合いを一層強めていることも見逃がせない。欧州経済への打撃が大きいことは誰もが想像するところとなっているが、実際、先週25日に発表された3月の独IFO企業景況感指数は前回実績と市場予想を大きく下回った。結果、ユーロ/ドルの下値リスクが強まっていることもドル強気の流れに加勢している。
足元でユーロ/ドルの上値をがっちりと押さえ込んでいる21日移動平均線は、じきに1.1000ドルを割り込むことになると見られ、それでも同線をブレイクできないとあらためて1.0800ドル付近まで下値を試しに行くこともあり得る。差し当たっては1.0960ドル処を軸とした1.0800-1.1120ドルのレンジ内での値動きを想定しておきたい。

今週末には年度替わり(新年度)を迎えることで、実需のドル買いは一服となりやすい。また、先週25日のように「日銀の指値オペ見送り」が円買い戻しの口実とされる可能性もあろう。その結果、ドル/円が一時的にも調整する場面があれば、そこは押し目買いのチャンスということになるものと見る。
ただ、基本的にドル/円の下値は堅く、目先の調整があっても121円台半ばあたりまでということになろうか。むしろ、新年度入りで日本国債に買いが入りやすくなるとの見方が強まれば、あらためて日米金利差の拡大が材料視される可能性もないではない。
ここまでドル/円が急騰してくると、なかなか買いの手を出しづらいというのが本音ではあるが、個人的にはこれまで通り、厳格にストップロスを置きながら打診的に買い上がっていく方針で臨みたいと考える。

(03月28日 07:00)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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