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外貨投資 転ばぬ先の智慧

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第833回 日銀サプライズに対する市場の反応は少々行き過ぎ!?

2022年12月26日

『外貨投資 転ばぬ先の智慧』の配信は、年内は本日が最後となります。 今年一年、ありがとうございました。 新年は1月16日(月)を予定しておりますので、来年もよろしくお願いいたします。


 まさに「驚天動地」の日銀金融政策決定会合から、早や1週間が経過する。
 翌21日の日本経済新聞は「直前に想定外の経済指標が公表されたわけでもないのに市場参加者の梯子を外した」と報じていたが、実際、FXや株式などの取引で深手を負わされた投資家も少なくはなかろう。
 今回の日銀による唐突な政策方針の見直しは、市場の混乱を避けるために“丁寧な対話”を重んじる世界の主要中銀の真逆を行った。日銀会合後の総裁会見も甚だ説明不足で、大いに説得力を欠いていた。まったく、腹立たしいことこの上ないが、いくら恨み節を唱えたところで埒は明かない。起きてしまったことは不承不承ながら受け止めるとして、肝心なのは今後の相場展望をあらためて練り直すことであると心得る。

 日銀が今回決定した「長期金利の変動許容幅の拡大」は、公表の仕方こそあまりにも乱暴であったが、見直しの内容と方向性自体は真っ当である。まして、今回の拡大幅は0.25%ポイントに過ぎない。とどのつまり、今回の措置は「指し値オペによる国債の買い支えが限界を超えた結果、余儀なくされた急場しのぎの対応」ということになろう。
 思えば、最近の日銀は新発の国債まで自ら買い入れる状況に追い込まれていた。これはまさに「禁じ手の直接引き受け」と受け止められても仕方がない。つまり、今回の日銀の決定に“あからさまな引き締めの意思”は感じられない。その実、今回の日銀会合では国債の買い入れ月額を増額し、政策金利のフォワードガイダンスは据え置いている。
 そうであるならば、今回の日銀サプライズでドル/円が一時的にも131円割れの水準まで下押したのは、少々行き過ぎであったと考えられる。もちろん、今しばらくは上値の重い状態が続いても仕方がないものと思われるが、徐々に“正しい居場所”へと水準の訂正が行われてもおかしくはないと思われる。

 あらためて整理しておくと、今後も日本の貿易収支における赤字幅が一気に解消に向かうとは考えにくい。また、当面は防衛費の拡大に伴う法人税の増税方針が、企業から肝心な「賃上げ」の余地を削り取りかねない。まして、防衛費増額の問題は厳しいわが国の財政状況を一段と深刻化させる。名目はどうあれ、その分だけ国債が増発されることは自明であり、それは日銀による政策方針の本格的な見直しを基本的によしとしない。
 こうしたことが、今後の円高余地を限られたものにする可能性は低くない。
 一方で、ドルの強気材料というのも依然として燻っている。少なくとも、いまだ米労働市場はタイトな状況にあり、まだしばらくは賃金インフレに対する懸念が拭い切れない。足元の米物価指標は徐々に緩みつつあるが、米消費関連のソフトデータは意外なほど強めの結果を示すものが多いということも再認識しておく必要があろう。

 差し当たり、ドル/円は21年1月安値から今年10月高値までの上昇に対する38.2%押し=133.10円処を一つの下値の目安として、今は一旦下げ渋った格好になっている。今後の戻りの目安は、一つに今回の日銀会合を受けて下げた分の半値戻し=134円処と見ておきたい。それは、今月2日安値=133.61円から一目均衡表(日足)の転換線が位置する水準(現在は134.37円)あたりが当面は意識されやすいという見立てともほぼ一致する・
 一方でユーロ/ドルは、前回も述べた通り、62週移動平均線(62週線)に上値を押さえられた状態を続けており、すぐ近くには一目均衡表の週足「雲」下限も控えている。よって、目先は一旦調整色を強める可能性があり、仮に1.06ドル処をクリアに下抜けると、次に1.05ドル処を試す可能性があると見る。
 もちろん、欧州中央銀行(ECB)が示しているタカ派寄りの姿勢を考えると、中期的には一段の上値余地を試す可能性もあり、当面は62週線や週足「雲」下限を上抜けるかどうかにも注億しておきたい。

(12月26日 07:00)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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