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第478回 “売られ過ぎ”の印象あるも、まだ“序の口”の可能性…!? - ユーロドル

2016年10月21日

 注目のECB理事会は、予想通り“据え置き”でした。しかし2週間ほど前の「テーパリングに関するリーク?報道」を機に、マーケットは“期限延長or規模縮小”の去就を注目してきた中、その後に行われたドラギECB総裁の記者会見はユーロを乱高下させました。

 まず「QE(量的緩和)延長の議論はなかった」発言で、ユーロドルは1.10ドル半ばへと駆け上がりました(ユーロ買い/ドル売り)。しかし「QE縮小議論もなかった」発言が飛び出すとマーケットの雰囲気は一変し、「QEを突然終了する可能性は低い」発言で1.09ドル前半へと突き落とされました(ユーロ売り/ドル買い)。この影響でユーロドルは大きく売り込まれ、本日には“6/24安値(1.09102ドル)”をも割り込んできています。これは“3/10安値(1.08204ドル)”まで明確な支持ラインがチャート上で不在になったことを意味し、ユーロ売りに拍車がかかる可能性を示すものです。

 もちろん週末ですので“売られ過ぎ”の印象は否めず、日足・一目均衡表先行スパンの雲からも大きく乖離していることを考えると“一旦底打ち⇒ポジション調整”となる可能性もゼロではありません。それでも欧インフレ誘導目標“2%”に遠く及ばない中で、「南欧を中心とした不良債権懸念」、収まりつつあるとはいえ「ドイツ銀行の経営破綻懸念」等を考えた場合、昨日の「必要あれば期限を延長する」「経済見通しリスクは引き続き下向き」発言も含めて“期限延長(ハト派)”に寄ったと見るのが自然です。
 
 どちらに転んでもマーケットに大きな混乱をきたす可能性があった“テーパリング観測”を、“声明に盛り込む(明確な方向性を示す)”ことなく切り抜けたECBならびにドラギ総裁。それでいて米欧の金利格差拡大(ユーロ売り/ドル買い)が意識され、“2015年12月以降の保ち合い局面を下放れた”格好となるユーロドル。“売られ過ぎ”を加味しても、前記した“3/10安値(1.08204ドル)”のみならず、“1/25安値(1.07872ドル)”“1/5-6安値(1.07096ドル)”を経て“昨年12/3安値(1.05149ドル)”まで懸念しておいた方がいいのかもしれません。やや飛躍し過ぎかもしれませんが…。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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