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第446回 急激に進む“ドル弱気論”に違和感あり!?

2015年12月25日

 クリスマスウィークに入って、ドル売りが目立っています。少し前には「原油売り→リスク回避」と捉えられていたものの、現在は「原油買い戻し→資源国通貨買い戻し→ドル売り」と捉えられており、ドル円は120円の大台割れを窺う事態に陥っています。

 日足・一目均衡表先行スパンの雲下限(本日は120.896円)を“終値ベース”で割り込んでいますので、テクニカル的にも“売りシグナル点灯”という格好になり、決して芳しい状況とはいえません。


 しかしながら現在は、1年を通して“最も流動性が乏しい時期”に当たります。この時期の“シグナル点灯”は「信憑性に欠ける」ケースも多く、その中で急激に進行する“ドル弱気論”には違和感もあります。週足に目を転じると、一目均衡表の雲は分厚く横たわっていますので、日足ほど“下値への警戒感”を囃す状況でもありません。鵜呑みにすることはできそうにありません。


 2016年末のFF金利見通し(ドットチャート)は、FOMCメンバーが「年4回」に対して、マーケットは依然として「2~3回程度」しか織り込んでいませんが、米景気回復基調はマーケットが想定するほど弱いとも思えません。一方で景気回復への期待感が過度に台頭していない分だけ、下振れへのリスクは小さいとも考えられます。


 クリスマスを終えても、年末・年始相場が控えています。このため平常時まで流動性が回復するのは、まだ先と考えられます。つまり来週以降もしばらくは「値が飛びやすい」状況は変わらないと見られますので、下値への警戒を解くことはできません。しかし早い段階で仕掛け的な動きが奏功しなければ(120円の大台を大きく割り込まなければ)、今度は「ポジション調整の巻き戻し(ドル買い)」が台頭する可能性が…?


 比較的早いタイミングで行き過ぎたドル売りを調整する動きに…。頭の片隅に残しておきたいシナリオです。



※2015年の本コラムは本日が最終更新となります。新年は米雇用統計が行われる1月8日(金)の更新予定です。大晦日まで取引がありますので少し早いですが、「皆様、良いお年をお迎えください」。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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