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第453回 またしても不安よりも期待が上回る局面 - 米雇用統計が後押し材料になれるか…?

2016年03月04日

マネーパートナーズからのお知らせ:

2016年03月11日(金)の本コラムは、筆者都合により休載します。なお直近のマーケット状況につきましては、当社お客様限定ですが『会員専用サイト』内で公開の特別動画『マーケット・チェック 15分Webセミナー』にて、筆者が解説しております。


 上海G20(財務相・中央銀行総裁会議)で「市場安定化に向けて“あらゆる政策を総動員”」という方向性が示されましたのは、全く期待していなかったマーケットには“ややポジティブ”でした。原油は反発、NYダウも戻す中で、ドル円も114円付近まで回復する動きを見せています。


 一方で原油とNYダウが“ダブルボトムを完成”させたのに比べて、ドル円は“ダブルボトムを形成”しつつあるものの、まだ“完成”には至っておりません。「ネックラインとなる16日高値(114.875円)」が“近くて遠い存在”となっており、上値が重い状況が否めないからです。すぐ上に「1/29~2/11にかけた下落の38.2%戻し(115.037円)」が控えていることも上値の重さにつながっている印象がありますが、何より「かつての黒田レンジ下限(115.00円)」にも当たることから「下方向を見る向きの絶対死守しなければならない防衛ライン」としての意味合いがあることが大きいと思われます。それでも上方向を見る向きにとっても「どうしても越えなくてはならない関門」となっていますので、このまま指を咥えて見ているだけとは想定しづらいところです。


 こうした状況下、本日は米雇用統計が予定されています。事前予想は「非農業部門雇用者数:+19.5万人」「失業率:4.9%」「時間当たり平均賃金:+0.2%」となっていますので、まずはこの数値からの上振れ/下振れが注目されますが、ADP雇用統計で強まった期待感が昨日のISM非製造業景況指数で薄まっていますので、“引き続き雇用回復は順調”が示される内容となれば“ポジティブ”に捉えられる可能性は十分と考えます。


 もちろん逆の結果となれば「ドル売り再燃」というリスクが否めませんので、決して楽観はできません。しかし原油が昨日は一時35.30ドル水準へと上値を伸ばし、NYダウも堅調推移を続けているなど、ここに来てマーケット環境は“悲観論一色からの脱却”を強めている印象があります。前記したように両方とも“ダブルボトムを完成”させており、“トレンド転換→リスク回避再燃→再度の下値追い”となる可能性は低減していると考えられます。中国絡みの懸念は燻っていますが、明日からは全人代が始まる関係で「そちらに関しても期待感が高まりやすい」と考えることが可能です。IMMのポジション動向を見ても、急速にドル売りポジションが増加していることが窺え、ショートに傾いていたマーケットが巻き戻されている最中と考えられるところです。つまり「原油&株価動向を睨みながら・・・」は続くと見られるものの、リスク回避に再傾斜する可能性は大きく低下しつつあると考えられるところです。


 結果次第ですので、米雇用統計が分水嶺突破の後押し材料になるかは定かではありませんが、ネガティブとなっても下値が限定される可能性があり、一方でポジティブならば“攻防戦に突入”というシナリオが描けるだけに、「不安よりも期待が大きい局面」と見たいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
為替の話・トレンドを掴め! 木村佳子
武市のなぜなにFX 武市佳史

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