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第462回 期待感が皆無だからこそ、今回の日銀会合は警戒が必要…!?

2016年06月10日

 一段安は回避されましたが、衝撃の米雇用統計後の流れは尾を引いているように見えます。日経平均下落⇒円買いとなった9日には、再び106円前半へと押し戻されました。


 もっとも過度に悲観論を囃すほど地合いが悪いわけではなく、NYダウは堅調/原油も一時51ドルを突破等、徐々にリスク選好に傾斜してきている印象もあります。それでも上値が重いのは“短期筋の仕掛け的な円買い”が根強いのと共に、来週のビッグイベントへの警戒感があるからです。


 まずFOMC(14-15日)ですが、衝撃の米雇用統計の影響から“現状維持”が確実視されており、注目は“声明”ならびに“ドットチャート”に移っている感があります。仮に“ドットチャート”が前回に比べて引き下げられると、ドル売りの反応が懸念されます。ただ直近のFOMCメンバー発言はタカ派寄りが多く、“緩やかな利上げ”との思惑が維持される可能性は比較的高いように感じます。このため“多少”であれば大きく反応しない可能性が残り、一方で維持されるとドル買いが期待されるところです。無風通過の可能性は残りますが、大きな懸念は想定しづらいところです。注目はより日銀金融政策決定会合に移ると見られます。


 その日銀会合。こちらも基本的に“現状維持”が大勢を占めています。ハシゴを外された4月のトラウマもあり、追加緩和への期待感はほとんど台頭していないのが実状です。ただ9日発表のマネーストック(通貨供給量)では、“マネーの伸び鈍化”が確認されています。「通貨供給が多いので問題なし」との見方もありますが、“絶対水準”より“変化”に反応しやすいのがマーケットの特徴であることを考えると“放置すれば株式・為替にネガティブ”と捉えられかねません。さらに「アベノミクス再起動に向けて再度アクセルを噴かす」と安倍首相は明言しており、「日銀が足並みを揃える」可能性もゼロではありません。


 もちろん現時点における追加緩和の確率はそれほど高くなく、チャート形状も決して芳しくありません。普通に考えると展望レポートが出る7月会合との見方が自然であり、今回は「懸念は上方向よりも下方向」といわざるを得ません。しかし“サプライズ演出”が日銀金融政策のお家芸?である中、上方向への期待は皆無です。「まったくのノーマークも大きなリスク」と考え、…いや、誰も期待しない状況だからこそ「かえって警戒をするくべき」と考え、発表の時を迎えたいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
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