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第465回 注目度低いが“大きく動く可能性” - 上値重いが“リスクはアップサイド”!?

2016年07月08日

 ようやく後退するかに思われましたが、依然としてリスク回避姿勢は続いています。このためドル円・クロス円の上値は重く、再度下値を窺いつつあるように見えます。


 そうした状況下、本日は米雇用統計が予定されています。マーケットの目は“米雇用統計⇒その後の米金融政策”に向かっている印象がなく、「注目度合いは低い」といわざるを得ません。しかしその分だけ「織り込み度合いも低く(というより、ほとんど織り込めていない)」、“ポジティブ/ネガティブ”のいずれになっても“大きく揺れ動く”可能性を秘めているイベントといえます。


 事前予想は“非農業部門雇用者数(+18.0万人)/失業率(4.8%)/時間当たり平均賃金(+0.2%)”となっており、ここからの乖離具合が注目ということになります。仮に2回連続のネガティブサプライズともなれば、リスク回避姿勢に傾斜している状況でもあるだけに“強い下押し圧力”が発生すると考えるのが自然です。一昨日安値(100.207円)付近に展開する分厚いドル買いオーダーを呑み込むと、“100円の大台割れ”や“先月24日安値(98.898円)割れ”を試さないとも限りません。最大限の注意が必要です。


 もっとも今回の米雇用統計は、「前哨戦は概ね好内容」であるにもかかわらず、「事前の期待感は台頭せず」「織り込みも不十分」となっています。それでいて「前回のネガティブサプライズは上方修正」される可能性を孕んでおり、リスク回避で「事前に円買い方向へ傾斜」しています。さらに仮に悪かったとしても「株式にはポジティブ」となる反面、良くても「すぐに利上げ期待が台頭するわけではなく」、「良くて9月、そうでなければ12月の可能性を残す程度」となる可能性が否めません。「良くても戻りは一時的」との声も少なくありませんが、よりアップサイドリスクが多いと考えます。


 もちろん結果は出るまでわかりませんので、決め打ちをすることはできません。ましてや楽観などはもってのほかであり、リスク管理はよりタイトに設定する必要があります。それでもポジティブとなればさすがにドルのショートカバーは強まると考えるのが自然ですので、“7/1高値(103.379円)/20日移動平均線(103.419円)/6/24急落前のサポートライン(6/16安値:103.531)/6/24高値後の61.8%戻し(103.781円)”等が居並ぶ“103円半ば~後半”辺りまでの戻りは、期待したいところです。


 少なくとも「注目度が低い割に大きく動く可能性」があるイベントとして、発表の時を待ちたいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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