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第468回 注目の米雇用統計 - リスクは“下より上が大きい”…!?

2016年08月05日

 日銀追加緩和に伴う“失望”も収まり、マーケットは米雇用統計を控えた“様子見ムード一色”となっています。

 昨4日には利下げを含む英金融緩和の影響でポンドが急落しましたが、ドル円は小さな揺れ動きに終始しています。


 その米雇用統計、事前予想は「非農業部門雇用者数:+18.0万人」「失業率:4.8%」「時間当たり平均賃金:+0.2%(前年比:+2.6%)」となっていますので、ここからの乖離具合が注目ということになります。週央からは小動きに終始していますので、“貯め込んだエネルギー”が米雇用統計をキッカケにして“放出される”と考えることも可能ということになります。


 ストライキの影響もあって、前々回はネガティブサプライズ(非農業部門雇用者数は+3.8万人、翌月には+1.1万人まで下方修正)でした。一方で前回は事前予想を大きく上回るポジティブサプライズ(同:+28.7万人)であるなど、かなり極端な数値が直近は散見されています。「いずれか?あるいは両方?が異常値」という可能性を残す中、今回は初めて「全調査期間がBrexit決定後」となっています。米雇用に与える“Brexitの影響度合い”が如実に示される可能性は高く、イエレン議長を含めたFOMCメンバーもいつも以上に注目していると考えられます。


 「リスク回避を囃すほどではないものの、リスク選好に傾斜するには不十分」といった現況を鑑みると、今回は“結果に素直に反応”という展開が基本と考えられるところです。「日足・一目均衡表の雲の上抜けに失敗し、雲の下に押し出された」格好等、テクニカル的に芳しくありません。先週末に発表された米4-6月GDPが冴えなかったことまで考えると、仮に“ネガティブ”ならば「100円割れを窺う⇒さらなる下値追い」となる可能性は“相当高い”と考えざるを得ないところです。


 一方で金利先物市場を見ると、「9月利上げの可能性は12%程度」「12月まで広げても40%に満たない」という状況でありながら、FOMCメンバーは「9月利上げの可能性」を指摘し続けています。つまり“FOMC-マーケット間の温度差”はかなりあり、この修正がいつ入ってもおかしくないリスクを孕んでいます。次回FOMCまでには雇用統計を2回挟みますので、今回は“2回の内の1回”という位置づけでもあります。仮に100円を割ったとしても、すぐに切り返してくるイメージも湧いてこようというものです。


 こればっかりは結果は出るまでわかりませんが、前哨戦を見る限りでは「そう悪い数値は出ない」ようにも見えます。決め打ちは禁物ですが、過剰に思惑が下方向へ傾斜している可能性まで考えると「ネガティブ(下)よりもポジティブ(上)の方が、リスクは大きい(大きく動く?)」と見て、発表の時を待ちたいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
為替の話・トレンドを掴め! 木村佳子
武市のなぜなにFX 武市佳史

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