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第469回 “戻り売り圧力”根強いが、「急落リスクは大きく逓減」…!?

2016年08月12日

 “2ヶ月連続のポジティブ・サプライズ”となった注目の米雇用統計を機に、ドル円は反発傾向を示しています。非農業部門雇用者数(+25.5万人)/前月分の上方修正(+28.7万人⇒+29.2万人)はいずれも好内容であり、時間当たり平均時給(+0.3%)も事前予想を上回りました。失業率(4.9%)こそ事前予想に届きませんでしたが、かなりの好内容だったといえます。ドル円は概ね堅調推移を続けています。

 一方で10日には、再び100円台へと売り込まれる場面も見られました。お盆休み(海外はサマーバケーション)に、今年から東京市場休場(山の日)も加わったことで流動性が極端に低下し、仕掛け的なドル売り/円買いが入ったからですが、お盆休み入りした国内企業が“出しっぱなし”にしている“102円台のドル売りオーダー”も“上値の重さ⇒戻り売り”を促した面も否めないところです。それでいて“いわゆる提灯売り”はついて来ず、すぐさま102円台へ戻す底堅さも窺えました。

 「米年内利上げ観測」との見方が目立っていますが、「年内利上げの織り込み度合い」は“上昇したとはいえ、まだ50%未満”です。当然「リスク資産からの資金引き揚げ」が目立つようなことはなく、NYダウ等は「史上最高値更新」を演じることで「リスク選好姿勢を後押し」している感があります。どちらかといえば「米景気への先行き楽観論」に近い雰囲気であり、株高の連鎖はまだまだ続く可能性が指摘されるところです。

 「米年内利上げ観測」が背景であれば、それが否定されるとすぐに値を下げてきます。前記した“上値の重さ⇒戻り売り”が頭をもたげやすい状況ではなおさらであり、仕掛け的な動きに提灯がつく可能性まで考えると“懸念は引き続き下方向”といわざるを得ません。しかし「米景気への先行き楽観論」と見ると、“マーケット環境は一変した(リスク回避に傾斜しづらくなった)”と考えることも可能になってきます。

 もちろん“底を打った”と確認できたわけではありませんので、楽観は禁物です。しかし“リスク回避に傾斜しづらくなった”のであれば「急落リスクは大きく逓減」と考えられる中、“織り込み度合いが50%未満”は「失望⇒反落」は入りづらいと見られ、それでいて「さらに利上げ観測台頭⇒ドル買い」の可能性は残ることになります。

 マーケットテーマは徐々に「イエレンFRB議長のジャクソンホール講演(8/26)」へと傾斜すると見られることから、明確なトレンドが形成される可能性そう高くないかもしれません。それでも“戻り売り圧力”が台頭しやすい中で「急落リスクは大きく逓減」…。株式や原油、中国等でリスク回避姿勢台頭の有無を注視しつつも、“上放れへの期待”は募るところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
為替の話・トレンドを掴め! 木村佳子
武市のなぜなにFX 武市佳史

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