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第470回 根強い“戻り売り”… - しかしドル売りも円買いも、実は後退している…!?

2016年08月19日

 昨日も100円半ばへと押し戻される場面が見られましたが、すぐさま100円割れへと押し戻されました。“上値の重さ”は相変わらずであり、“戻り売りニーズ”は根強いものがあります。一方で買い戻し圧力も勢いを増しつつあり、“16日安値(99.518円)”を割り込めずにいます。99.60-50円に展開するオプション絡みの防戦ドル買いオーダーが阻んだ格好ですが、『9月利上げは可能』との見解を繰り返しているダドリーNY連銀総裁発言も後押ししていると見られます。この“戻り売りニーズ”と“押し目買いニーズ”が交錯し、“不安定な値動き”はまだ続きそうな気配を漂わせています。

 今週初にかけて進行したドル円下落のけん引役は、“仕掛け的な円買い”でした。お盆絡みで流動性が乏しい中「日経平均先物売り⇒円買い⇒日経平均先物売り…」”が奏功し、100円割れを示現した格好といえます。一方で現在は“円独歩高⇒ドル安”へと移行した感があり、どちらかというと円には売り戻し圧力がかかっているように見えます。

 ドル円にとっては“円買いもドル売りも下押し要因”であることは変わりませんので、それほど大きな影響はないようにも見えます。下方向への懸念が拭えず、戻り売り圧力が根強いのはこのためですが、一方で要因が変われば、その背景は変わります。昨日はドルが売られる中でもユーロドルは上昇しましたが、クロス円通貨が全般的に戻す(円売り)中、ドル円が幾分でも切り上げたのはこのためです。

 ドル売りに転換するキッカケとなったFOMC議事録は“年内利上げを後押し”するものではありませんでしたが、“年内利上げを完全否定”するほどハト派に寄った訳でもありませんでした。…にもかかわらずドル売りが進行したのは「タカ派に寄る?」との期待感が剥落したからであり、『9月利上げは可能』と述べたダドリーNY連銀総裁発言を持ち出すまでもなく、“12月利上げの可能性”を無視するかのような動きは“往き過ぎ感”がついて回ると考えるのが自然です。

 もう一度“仕掛け的な円買い”へ戻る可能性はゼロではありませんが、流動性が徐々に戻りつつある状況では、お盆時のような効果は望み薄です。全ての材料をなぎ倒す破壊力を秘めた“リスク回避姿勢”でも台頭すれば一発ですが、需給改善期待とはいっても“原油が上昇”している事実は「リスク回避には傾斜しづらい」といわざるを得ません。世界的な金利低下も懸念として上げられますが、米利上げ遅延や賃金伸び悩みがあっても米10年債利回りはその下げ幅を縮めつつあります。日経平均は上値を押さえつけられていますが、NYダウ等は史上最高値水準で高止まりを続けており、“世界的な株安⇒リスク回避”も想定しづらいところです。

 ドル円が大きな反発を見せる可能性があるのは“米利上げ”“日銀追加緩和”“日本当局による円高阻止の動き(円売り介入等)”であり、そのいずれもが“期待を高めるほど可能性は高くない”状況では“戻り売りニーズ”が強いのも頷けるところです。しかしドル売り・円買いが後押しされる要因が後退しているのも、前記した通りです。そして来週のメインイベントが「ジャクソンホールにおけるイエレンFRB議長講演」である以上、詳細が明らかになっていない現時点では「なるべくリスクは取らない」へと意識は向かう可能性は十分です。

 …となると、新しい材料でも飛び出してこない限り「仕掛け的な円買い・ドル売りも及び腰」…。「大底を打ったか否か?」は別であり、「根強い戻り売り圧力」にも引き続き警戒が必要ですが、「少なくとも大きく売り込まれる展開は想定しづらい」、「場合によっては積み上がった円買いポジションの巻き戻しが先行」という展開を、目先は想定したいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
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