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第477回 近くて遠い105円だが、ドル先高観はしっかりと維持される…!?

2016年10月14日

 米雇用統計は事前予想に届かなかった(予想:+17.2万人、結果:+15.6万人)ことで103円割れへと反落したドル円でしたが、その後は買い戻しが目立っています。3ヶ月平均値で見ると高水準(+19.2万人)を維持しており、時間当たり平均賃金も前年比ベースでは伸びが拡大(+2.6%)しているなど、トータル的に見ると“そう悪くはない”からです。また「ロシアがOPEC減産合意に協調」との報に伴う”原油反発”や、いわゆる“トランプリスクの後退”も大きく、週央には“ダブルボトム形成のネックライン(9/2高値:104.316円)”を突破して104円半ばへと駆け上っていきました。その後は中国の輸出減に伴う“世界的な景気減速懸念⇒リスク回避”から105円の大台に迫ることはできず、1円強の反落も見られましたが、良好な中国物価指標で持ち直しつつあります。

 現時点では今夜発表される米小売売上高の結果は不明ですが、事前予想(前月比+0.6%)は前回からの大幅改善が想定されています。仮に上回ると105円乗せに向けた一段高を視野に入れた展開となっても何ら不思議ではなく、逆に下回ったとしても12月利上げ観測を大きく後退させるような展開は想定しづらい…。イエレンFRB議長講演も同様であり、狩りにタカ派スタンスならばドル買いが促される反面、ハト派スタンスでもサプライズ(年内利上げは無理等)でもなければ週末のポジション調整の範囲内に収まると考えるのが自然です。

 かなりの確率で20週移動平均線(本日は102.947円)を上回って週末の取引を終えると見られることから、“75日移動平均線(同102.485円)”“日足・一目均衡表先行スパン上限(同103.499円)”前記“ネックライン”に続いて、テクニカル的に大きなドル買いの後押し要因を得るとも見られます。

 「中国には景気減速」「英国にはハードブレグジット」の懸念が存在し、「ドイツ銀行の経営不安」も決して払拭されたわけではありません。米大統領選まで残り3週間を切ることになる来週は「利益確定売り」も想定しておかない中、105円手前で足踏みしています。個人的に最も大きな懸念と考えている「戻り売り主体で見てきた向きの押し目買い転換(いわゆる“にわか上値期待”の増加)」も存在しており、懸念材料には事欠いません。このため決して楽観視はできません。それでも前記した理由から、来週に向けては「ドル先高観はしっかりと維持される」と考えたいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
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武市のなぜなにFX 武市佳史

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