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第483回 ドル反落の様相も、マーケット環境は何ら変わっていない…!?

2017年01月06日

 遅ればせながら、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 “ポジション調整⇒ドル売り”から“人民元急騰⇒ドル売り”へと移行したドル円は、結局“115円の大台割れ”を窺うところまでドル円を押し下げました。想定していたよりも“大きく突っ込んだ”という印象がありますが、これまでの上昇幅を考えるとある意味で当然といえるかもしれません。

 ただテクニカル的には、あまり芳しいとはいえません。昨日の下落でネックライン(12/30安値:116.038円)を明確に割り込んでおり、“12/15高値(118.658円)-1/3高値(118.593円)”を頂点とした“短期のダブルトップ”が完成しているからです。“さらなる下振れ”を懸念せざるを得ず、今朝方に窺った“115円の大台割れ”あるいは“12月FOMC直前の安値(12/13安値:114.730円)”を割り込むようなことがあれば“113円”ひいては“11/9~12/15の38.2%押し(111.986円)”へと下値が拡大してもおかしくないところです。

 もっとも新たな悪材料が飛び出した反落ではありませんので、“トランプ期待は終焉”“上げ過ぎたドルは再び下落する”と見るのは“時期尚早”です。

 ポジション調整を促す要因の一つとなったFOMC議事録(昨年12月分)は、“タカ派寄りスタンスが幾分後退”との指摘こそあるものの、決して“ハト派寄り”ではありませんでした。「トランプ政権が大型減税などを行った場合、より速いペースの利上げが必要」と言及していることを考えると、あくまでも“タカ派寄り”であることは変わりません。

 ADP雇用統計の下振れで悲観論が増えつつある米雇用統計は“結果次第”の面がありますが、仮に弱めとなっても“年3回利上げ観測(6・9・12月)は残る”と見られます。それでいて事前予想(+17.8万人)辺りに落ち着けば“上々”となり、“強烈なドル売り圧力は発生しづらい”と考えることが可能です。

 これまでドル買いをけん引してきた米10年債利回りも“二転三転”していますので注意が必要ですが、それでもドル円は“115-118円のレンジ”から外れたわけではありません。割り込むと前記“調整幅拡大の可能性”が否めませんが、マーケット環境が変わったわけではないことを考えると“それも調整の範囲内”…?

 “ドル円の上昇トレンドは変わっていない”を前提に踏まえながら、現時点では“高値を追わず”“押したところを丁寧に買い拾い”と考えたいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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