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第510回 再びドル売りに傾斜も、大きな流れは変わらない…!?

2017年12月15日

マネーパートナーズからのお知らせ:
2017年12月22日(金)の本コラムは、筆者都合により休載します。なお直近のマーケット状況につきましては、当社お客様限定ですが『会員専用サイト』内で公開の特別動画『一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー』にて、筆者が解説しております。

 一時113円後半へと上昇したドル円でしたが、再び112円前半へと押し戻されています。

 注目のFOMCは「FF金利を引き上げ(0.25%)」「概ね、声明は前回を踏襲」「金利見通し(ドットチャート)は年3回で据え置き」と“ほぼ予想通り”であり、「経済見通しを上方修正(2018年:+2.1%⇒+2.5%)」「失業率見通しを引き下げ(4.1%⇒3.9%)」等の“ポジティブ要因”も少なからず存在しました。しかしマーケットが反応したのは、「2018年のインフレ見通し据え置き(1.9%)」でした。

 「経済見通しはいいものの、インフレ見通しは上がらない」。これが“ネガティブと捉えられた”との解説が一般的ですが、もしかしたら「事前予想に届かなかった米消費者物価指数・コア(+0.1%)」や「米アラバマ州・上院補選で共和党候補が落選」の影響もあったのかもしれません。それでも今後しばらくは“日米金利格差の拡大が続く”というのが確実視される状況下、112円ラインギリギリまで売り込まれたドル売りには“少々違和感”を覚えざるを得ないところです。一部に「2018年の利上げは4回」との見方が台頭していたこともありますが、年内最後の稼ぎ場と見た短期筋が「ドル買いポジションを膨らませ、そして巻き戻された(投げさせられた)」と考えるのが自然であり、そうなると「ポジション調整一巡後は、新たなドル買いが持ち込まれる」という可能性が拭えないところです。

 マーケットテーマは次第に“米税制改革法案の行方”へ移行していくと見られますが、年末に向けて“流動性はさらに低下”すると考えられます。こうした状況下で “戻りが鈍い”という現状は、“思惑を下方向へ傾斜”させるには十分すぎるところです。しかしながら “日米金利格差が拡大傾向”が今後しばらくは続くと見られる(…というかほぼ確実)中、それだけを背景にドル売りを進めるのはいささか無理がある…?“米税制改革”を巡る懸念も、あくまで現時点では“後ズレ”であり、“不成立”ではありません。そして全ての材料をなぎ倒す“リスク回避姿勢”も、現時点では台頭しておりません。

 “米税制改革”を巡る思惑を背景に「一喜一憂」し、場合によっては「もう一段の下押し」「想定以上の乱高下」を懸念しつつも、「流れ(ドル堅調)は変わらない」と見たいところです。波乱の後押しとなり得る、「流動性低下」の進行具合に気を配りながら…。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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