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第511回 “113円割れ”に大きな意味はない…!?

2017年12月29日

 今年(2017年)を振り返ると、“ドル円の小動き”が目立ちました。年初が高値(1/3:118.658円)ですので、一見すると“上値の重さ”が目立ったように感じますが、安値も限定(9/8:107.319円)されていることを考えると“基本的は小動き”だったといえます。

 変動幅は“わずか11.287円”であり、変動率に直すと“過去20年で下から3番目(9.4%)”に留まっています。数値から見ても“動意に乏しい一年”が浮き彫りとなっています。“円売り(日米金利格差拡大観測)”と“ドル売り(高まらない米金利先高期待)”に挟まれたことが原因と見られますが、方向感が定まらなかったのは事実です。

 現時点でもまだ方向感は定まっておりませんので、「来年も小動き?」との思惑が頭をよぎるところです。しかし同じように小動きだった“2015年(約10円/8.2%)”“2006年(10.9円/9.2%)”を見ると、翌年(つまり2016年/2007年)は“急変動”とはいわないまでも“そこそこ(22.6円・18.8%/17円・14.2%/)”動いていることが窺えます。あくまでアノマリーではありますが、「来年こそドル円は動意づく」への期待も募るばかりです。

 ファンダメンタルズ的には、年初から“米インフラ投資計画”“本国投資法第2弾(いわゆるHIA2)”等が蠢き出す可能性があります。ドル買いに傾斜する材料が目白押しであり、個人的にはこちらを支持しています。一方で米インフレが上がらない限り“米金利先高期待は高まらない”との思惑は根強く、こちらを支持する向きが上値を押さえ続ける可能性も否めないところです。「しばらく膠着は続く」との見方がなくならないのは、このためです。

 しかしテクニカル的に見ると、“動き出しそうな気配(予兆)”は目白押しです。まず日足・一目均衡表先行スパンの雲にまもなく“ネジレ”が生じます。ちょうど“年末・年始(つまり流動性の乏しい)”に当たるため、“変化日”としての機能を存分に発揮する可能性が否めないところです。チャート形状を見ても、“ダブルトップを形成(完成は112.031円割れ)”しにかかっている反面、“ダブルトップの否定(113.747円超え)”も値位置的にそう離れておりません。完成となる112円付近には“100日移動平均線(同111.966円)”も別途展開していることを考えると、かなりの抵抗として機能する可能性が否めないところです。

 ドル買い派の論拠が“主に米金利先高観”であるのに対して、ドル売り派の論拠は“日銀出口観測/株価調整リスク/地政学的リスク等”と、多岐にわたるだけに、売り方は“手を変え、品を変え”しながら“下値模索”をしています。そして113円を割り込んだことで“イメージは下方向”を植え付けている感があります。ただテクニカル的に見ると“113円の上下に大きな差はない(20/50日移動平均線は展開していますが…)”中、イメージのみが先行…。

 “日足・一目均衡表先行スパンの雲(執筆時は112.142-694円)”でも割ってくれば話は変わってきますが、そうでない現状では“押し目買いチャンス”、少なくとも“過度の悲観は禁物”と考えたいところです。


※2017年の本コラムは本日が最終更新となります。新年は米雇用統計が行われる1月5日(金)を予定していますので、来年もよろしくお願いいたします。それでは皆様、良いお年をお迎えください。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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