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第523回 『イメージは下方向』一辺倒というのも、やはり違和感が…!?

2018年08月10日

 「米中貿易戦争懸念」「日米通商協議懸念」が台頭する中、今週は「EU離脱(Brexit)懸念」、さらにはトルコリラやロシアルーブル急落に伴う「新興国通貨懸念」まで台頭しました。マーケットは“リスク回避姿勢”に包まれており、全般的に“円買い”が先行しています。

 一方で「リスク回避姿勢」は“ドル買い”としても機能しており、ドル指数は2017年7月以来の高水準で推移しています。“ドル全面高”の様相も見せる中、双方の綱引きとなるドル円は“方向感が定まらない”を地で行く展開となっています。

『イメージは下方向』が増している格好といえますが、一方で『ドル買い基調は鮮明』であるのも事実です。新たに『新興国通貨売り』が懸念材料として圧し掛かってきていますが、“個別の特殊要因”が絡んでいる印象も否めないところです。何より現在の「リスク回避姿勢」は“円買い一辺倒”ではなく、前記のように“円買い+ドル買い”で機能するのが常です。にもかかわらず『イメージは下方向』へと傾斜する様は、少々異様に映ります。

 本稿執筆時には「日米通商協議懸念」の結果が出ていません(継続審議中のため)ので、現時点で“底打ち⇒反発”を囃すことはできませんが、“上値が押さえられた”は想定通り、“大きく崩れるには至らず”は期待通りというのが、今週のドル円です。流動性がさらに低下すると見られる来週は「今週以上に神経質な展開を強いられる」とも見られますが、“週足・一目均衡表先行スパンの雲”と“100週移動平均線”が並んで展開する「110.50円水準では支えられやすい」と見ることもテクニカル的に可能です。“20日移動平均線(111.50円)”を突破できるかは微妙といわざるを得ませんが、少なくとも『大きく崩れない』と見て、来週もマーケットと対峙したいところです。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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