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第554回 “ハト派⇒ドル売り”はすでに一巡 - 問題は“Brexit⇒リスク回避”の有無…!?

2019年03月22日

 注目のFOMCは“ハト派”に傾斜しました。それも“想定以上(0回&B/S縮小は5月から半減、9月末で停止)”だっただけに、発表直後から“米金利安⇒ドル売り”が目立ちました。当日は米金利先高観後退(消滅?)を好感した“株高⇒リスク選好”も影を潜め、ドル円は昨21日欧州タイム序盤にかけて“110.297円”へと下値を拡大しました。ようやく“株高⇒リスク選好”が入ったのはその後であり、まだ“111円台”には戻せておりません。

 一時的とはいえ、昨年1月以来となる“2.50%割れ”を見せたのですから、当然といえば当然の成り行きといえます。ただ米政策金利(2.25-2.50%)を鑑みれば、現行材料で「“2.50%割れ”の定着は困難」と見るのが自然です。「年内利下げの可能性」でも織り込み出せばまた話は変わってきますが、“ハト派”そのものは1月からすでに織り込みが進んだ事象でもあります。今回はドル売りを促したのは“想定以上…”の部分ですが、前記状況を鑑みればそれも“イメージ先行”といわざるを得ません。

 「“200日移動平均線(111.40円水準)”に押さえられた後、下放れ(反落)」という“テクニカル”が怖いのは事実ですが、下方向にも「“週足&月足・一目均衡表の雲(上限は110.70/110.60円水準)”に潜り込む格好」「統計学を基にしたテクニカル・ボリンジャーバンドの-2σ(約95.5%の確率で収まるとされるレンジの下限)にすでに到達」という制約があるだけに、下値追いもそう簡単には見えません。とりあえず「“米金利安⇒ドル売り”は一巡」と見てもよさそうに思います。

 …となると本当に怖いのは、“合意なきBrexit⇒リスク回避”という流れということになります。「3/29での合意なきBrexit」はEU首脳会議を経てなくなりましたが、その代わりに来週に行われる?“三度目の英下院採決”で三度否決されるようなことがあれば「4/12での合意なきBrexit」が現実味を帯びてくるからです。キャスティング・ボートを握るのは、閣外協力で与党・保守党を支える“民主統一党(DUP)”と見られますが、こればっかりは先が見えません。

 「“金利差から見たドル売り”はすでに一巡」も、「“Brexit発のリスク回避”には要注意」を鑑みつつ、慎重な対応(見極め)が求められる年度末ウィーク(27日がスポット取引の年度内最終応当日)となりそうです。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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