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第574回 本当に「米景気後退(リセッション)」の前兆か…? - 今回の「逆イールド」

2019年08月16日

 日本は“お盆休み”、欧米は“サマーバケーション”と流動性が乏しい中、ドル円は12日に“105.055円”へと下値を拡大しました。『対中制裁関税第4弾の一部を12月まで延期』との報を機に翌13日には“106.972円”へと一旦巻き戻されましたが、「逆イールド(米2年/10年債利回りの逆転)」が示現した翌14日には再び“105円台”へ押し戻されるなど、上値の重い動きを続けています。一方で“謎の急騰(15日欧州タイム序盤:105.95円⇒106.769円)”も時折見られるなど、“下値も堅い”が意識されているようにも見えます。

 今後を占う上でポイントとなるのは、やはり「逆イールド」の取り扱いでしょう。一般的に「米景気後退(いわゆるリセッション)の前兆」といわれるものですので、“リスク回避”を皆が騒ぐのはある意味で当然といえるかもしれません。しかし本当にそうでしょうか…?

 「逆イールド」とは“過去の傾向”を捉えたものですが、その過去の反応を見ると“マチマチ”をいわざるを得ないのが実状です。非伝統的金融緩和の名のもとに「(中央銀行が)国債を大量購入」を行ってきた事実も、その過去とは“大きく異なる(大量購入の分だけ、金利が押し下げられている可能性有?)”ところです。何より今回の急落は「流動性の乏しい中」で発生しましたが、「逆イールド」という格別の材料を背景にしても“節目の105円割れ”には届きませんでした。これから流動性が回帰してくる可能性を鑑みれば、「悪材料出尽くし」となってもおかしくないところです。

 もう一つ、今回の「逆イールド」は『日・欧10年債利回りがマイナス』という中、低下したとはいえども『米10年債利回りはプラス』という状況で発生しています。つまり「米景気後退懸念」が背景というよりは、「普通の資金フローの一環」という可能性も捨てきれません。そうなると、低迷を続ける足元の米10年債利回りにしても、『このまま低下傾向が続くかは微妙』といわざるを得ないところでもあります。

 「イメージは下方向」へと傾斜している状況下、節目(105円ライン)を割った際の“ストップロス”に対する警戒を緩めることはできませんが、“巻き戻し(それも結構大きい…)”はそれ以上に意識しておく必要がありそうです。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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