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第578回 「レンジ切り上げ」 - 来週も「堅調推移は続く」…!?

2019年09月13日

 “リスク回避の巻き戻し”は続いており、今週には“108円台”をも回復してきました。“分水嶺”を突破し、「8月の急落以降のレンジ(105-107円)」から「急落前のレンジ(107-109円)」へ回帰した可能性が考えられるところです。ただし翌週に「FOMC(17-18日)」「日銀金融政策決定会合(18-19日)」が予定されていますので、「目先の上値追いは微妙(結果を見極めたい?)」といわざるを得ないのも、また事実といえます。

 そのFOMCですが、「25bp利下げ」が既定路線と見られています。このため注目は「政策金利」というよりは、「その後の金利見通し(ドット・チャート)」と見るのが自然です。本稿執筆時の金利先物における「年内利下げの確率」を見ると、依然として“あと2回(今回含む:46.4%)”が“あと1回(同31.8%)”を上回っています(残りは0回:3.3%/3回:18.5%)ので、仮に中央値が前者に寄っても“想定通り(織り込み済)”と捉えられる可能性が高いということになります。一方で後者に寄るようなことがあれば、“サプライズ”と見るのが自然ということになります。その確率は“かなり低い”とは考えますが、「どっちに転んでもネガティブには振れない(デメリットは少ない)」と考えることは、十分可能ということになります。

 日銀も「追随を余儀なくされる」との見方が強まりつつあり、その緩和方法としては「マイナス金利の深掘り」「10年債利回りの変動幅拡大」等が囁かれています。ただ来月初めには「消費税増税」を控えるスケジュール感の中、「このタイミングで踏み込めるか?」に関しては、いささか疑問が残るところでもあります。それでも米・欧が相次いで緩和姿勢を強める状況下ということを考えれば、「(来月以降の)緩和への思惑は萎まない」と考えることは可能であり、この見方が正しいとすれば“失望⇒円買い”の可能性はグッと低下することになります。

 「新たなレンジ上限(109円ライン)」を突破できるかはまた別の話になりますが…、
 また結果が出るまでは「積極的な売買は手控えられる(様子見から動きづらい、場合によっては調整から幾分反落)」といった可能性も否めませんが…、
 冒頭で記した「レンジ移行」を鑑みれば「急落の可能性は低い」…?
 あとは「成り行きを見守る」必要がありますが、「米中懸念」が劇的に悪化しない限り、来週も「堅調推移は続く」と見てもよさそうに思います。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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