◆「方向感が定まらない」は継続中
「方向感が定まらない」が続いています。
昨日発表された中国GDPは、“1992年の統計開始来最低(+6.2%)”を記録しました。
しかし“事前予想通り”かつ“鉱工業生産(+6.3%)/小売売上高(+9.8%)が上回った”ことから、“ネガティブ(リスク回避姿勢)”な反応は限定されました。
一方“株高(リスク選好姿勢)”は維持されているものの、“米利下げ観測”が重石となり続けています。
このため米10年国債利回りの上昇は“2.14%台”で止められ、再び“2.08%台”に押し戻されています。
こうして“108円ライン”を挟んで膠着しているドル円は、「動くに動けない」といった様相を見せています。
◆「上昇圧力の抑制」ばかりに目が往きがちだが…?
“米利下げ観測”がありますので、ドル円&米10年国債利回り共に「上昇圧力の抑制(上値が重い)」ばかりに目が往きがちです。
しかし特に米10年国債利回りに関しては、“2016年11月来の水準(1.93%台)”に低下した3日を境に「低下圧力も一服(底堅い)」というのが顕著です。
それでいて「上昇圧力の抑制(上値が重い)」ばかりが囃されているのは、これはもう「イメージは下方向に向いているだけ」以外の何物でもありません。
◆ここからさらに織り込むかは“微妙”…? - 米7月利下げの“幅”
「米7月利下げの幅」を占う上で、本日は米小売売上高/鉱工業生産そしてパウエルFRB議長講演辺りが注目されると見ますが、金利先物ではすでに“25bp利下げ:70.3%、50bp利下げ:29.7%(本稿執筆時)”を織り込んでいます。
ここから「さらに織り込みにかかるか?」に関しては“微妙”といわざるを得ず、それでいて「イメージは下方向」を背景に“上値は重い”と来ています。
こういう時に警戒しておかなければならないのは、実は「思惑とは逆(上)方向」…?
「株価動向/米国債利回り動向を睨みながら…」は続き、「イメージは下方向」も変わっていませんが、引き続き「悲観する必要なし」と見たいところです。
※日本の祝日は更新をお休みいたします。
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プロフィール
武市佳史(たけちよしふみ)
大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。
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