◆ 「米10年国債利回り」上昇… - 一時“110円手前”へ
ようやく反発・・・
強い米・中経済指標(中国PPIは18年7月以来/米PPIは11年9月以来の高い伸び)をキッカケにして、注目される「米10年国債利回り」が上昇に転じたからです。
こうして「週末要因の売り戻し(利回りは上昇)」は加速し、“1.62%→1.68%”へと上昇する中、ドル円も“108.995円→109.958円”へと反発しました。
ただし“節目(110円)”に並ぶドル売りオーダーをこなすには至っておらず、“上値の重さ”を引きずったまま、先週末の取引を終えています。
◆まだ “上放れた”と見るのは早計も、“下放れた”は大きく後退…
引き続き「米10年債利回りを睨みながら…」と見られますが、ポイントの一つであった「ネックライン(1.587%)割れ」は取り敢えず後退しました。
このためもう一つのポイントである「節目(1.70%)回復」がより注目されることになりますが、この先行きについても“不透明”といわざるを得ないのが実状です。
このため“下放れた”は大きく後退したものの、“上放れた”と見るのも現時点では早計…?
ただし今週は「米3・10・30年債入札(計1200億ドル相当)」が、12-13日と予定されています。
「さらなる米利回り上昇」への期待につながるケースは十分想定されるところであり、当該結果が判明するまで“意識され続ける”と見るのが妥当な状況でもあります。
つまり“結果次第”ではありますが、目先に関しては“底堅い”が勝ると見るは十分可能…?
「節目(1.70% or 110円)」を早期に突破できなければ、“上値の重さ”が頭をもたげ始めないとも限らないのは事実です。
それでもやはり“下値は堅い”を前提にして、神経質なマーケットと対峙したいところです。
「米10年債利回り」も、そして「ドル円」も…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:110.553(4/6高値、3/23~3/31-4/8の61.8%返し)
上値4:110.369(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:110.212(3/31~4/8の61.8%戻し、3/23~3/31-4/8の50%返し、+1σ)
上値2:109.958(4/9高値、月足・一目均衡表先行スパン下限、日足・一目均衡表転換線、ピボット1stレジスタンス、大台)
上値1:109.756(4/9高値後の61.8%戻し)
前営業日終値:109.642
下値1:109.557(20日移動平均線、日足・一目均衡表基準線)
下値2:109.477(4/8~4/9の50%押し)
下値3:109.363(4/8~4/9の61.8%押し)
下値4:109.183(4/9安値、50月移動平均線、ピボット1stサポート)
下値5:108.995(4/8安値、200週移動平均線、100月移動平均線、大台)
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プロフィール
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武市佳史(たけちよしふみ)
大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。
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