◆ 「米利上げ観測」と「本邦経常赤字拡大」 - 120円回復

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マネパ為替分析 日刊レポート

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「実需絡み」は“ドル買い”だけではない…!?

2022年03月22日

◆ 「米利上げ観測」と「本邦経常赤字拡大」 - 120円回復

先週末の日銀会合は、想定通りの“据え置き”でした。
このため特に動意は見られず、マーケットは「米利上げ観測」と、そして「本邦経常赤字拡大」への思惑で持ちきりでした
特に昨日は東京市場が休場となる中、流動性低下も目立っており、そんな中で「パウエルFRB議長発言」がマーケットを動意づかせました。

『必要ならば、次回5月FOMCで0.50%利上げも選択肢』

この発言から米10年債利回りは“19/5/24以来(2.32%)”の水準まで急上昇し、これに引っ張られる格好で“金利選好→ドル買い”が進行しました。
特に「日米金利格差拡大」がテーマ化しやすい対円では“円売り”も並行しており、“先週末高値(119.395円)”を突破すると、本日に入って到頭“120円の大台”に到達しています。


◆ 「安心感」あるが、「達成感」も台頭しやすい。そして「実需絡み」が・・・?

米FRBは「インフレ高止まりリスク」を強く警戒するスタンスに転じており、“金利選好→ドル買い”が促されやすいといえます。
一方で「ウクライナ情勢」は従来の“リスク回避→円買い”ではなく、“資源価格高騰→本邦経常赤字拡大→円売り”が意識されています。
このため「安心感」が台頭しやすく、これが“上値模索”の原動力になっている感があります。

もっともテクニカル的には“上昇往き過ぎ”が見えつつある中、「期末が近づいている」というスケジュール感が存在しています。
つまり「実需絡みのフロー」が、目先は活発化する展開が想定されるところです。

そして「ドル円急上昇」を背景に、現在は“買い方”が慌てている状況であり、“売り方”は高みの見物といった感じになっています。
このため「無理はしない」「高いところで待ち構える」といった状況になりやすく、その分だけ”ドル買い”が進行しやすいともいえます。
ただ期日が刻一刻と迫る状況であるだけに、いつまでも「待ち構える」で過ごせるかは未知数です。
逆に「ポジション調整」でも入れば。どこの水準でも「手当てせざるを得ない」といった展開にもなりかねません。

「安心感」が台頭しやすく、「実需絡み」も後押しとなりやすい印象がある“ドル買い”ですが、すでに「大台到達」という動きを見せました。
ここからは「ポジション調整(利益確定売り)」が加速するのか?あるいはしないのか?を主体にしながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。


◆ ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:121.036(16/2/2高値、1/4~1/24の261.8%戻し、大台)
上値4:120.347(21/1/6~22/1/4-22/1/24の50%返し)
上値3:120.084(+2σ、ピボットハイブレイクアウト、大台)
上値2:119.790(ピボット2ndレジスタンス)
上値1:119.647(21/11/30~22/1/4-22/1/24の161.8%返し、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:119.483
下値1:119.192(ピボット1stサポート)
下値2:119.054(3/21安値、大台)
下値3:118.900(ピボット2ndサポート)
下値4:118.747(ピボットローブレイクアウト)
下値5:118.469(3/18安値)


◆ 豪ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:89.321(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:89.083(18/1/5高値、18/1/23高値、大台)
上値3:88.908(ピボット2ndレジスタンス)
上値2:88.688(+2σ、ピボット1stレジスタンス)
上値1:88.494(3/21高値)
前営業日終値:88.407
下値1:88.170(3/21安値後の押し目)
下値2:88.000(大台、ピボット1stサポート)
下値3:87.830(3/21安値)
下値4:87.580(ピボット2ndサポート)
下値5:87.388(3/18安値)


◆ ポンド円 抵抗・支持ライン

160.104(16/6/24高値)
160.000(大台)
159.000(大台)
158.219(21/10/20-21高値、+2σ)
158.066(2/10高値、大台)
157.711(2/11高値)
157.508(3/21高値)
前営業日終値:157.323
157.000(大台)
156.783(月足・一目均衡表先行スパン上限)
156.373(3/21安値、+1σ)
156.020(日足・一目均衡表先行スパン上限、大台)
155.844(3/18安値)
155.456(3/17安値)
155.165(50日移動平均線)
155.000(大台)
155.016(3/8~3/21の38.2%押し)
154.526(週足・一目均衡表転換線)
154.384(日足・一目均衡表基準線)
154.247(3/8~3/21の50%押し、20日移動平均線)

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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