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今週の為替相場、武市はこう見る

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今週の為替相場、武市はこう見る [2021年03月08日(月)]

2021年03月08日

「米10年債利回り上昇」は先週も継続し、“ドル買い”ニーズが減退することはありませんでした。

注目の「パウエルFRB議長講演」では、“懸念”こそ示されましたが、“強いけん制”はなく、“具体的な言及”もなされることはありませんでした。
一方で週末発表の「米雇用統計」は“好内容(NFP:+37.9万人、前回分も+16.6万人に上方修正/失業率も6.2%にさらに改善)”であり、「米追加経済対策(1.9兆ドル相当)」も成立が目前に迫っています。
「日米金利格差拡大」と「米景気回復期待(楽観論)」は併存する格好となっており、結果として“リスク選好→円売り+ドル売り”と“金利選好→ドル買い”も併存しています。
こうしてドル円には“強い上昇圧力”がかかっており、米10年債利回りが“昨年2月以来水準(1.6238%)”へと上値を伸ばす中、ドル円は“昨年6月以来水準(108.639円)”へと駆け上がっています。

足元の「米10年債利回り上昇」というのは、“ドル買い”を促す要因であると同時に“株安”を招きかねない要因でもあります。
このため“リスク選好一辺倒”にはなりづらく、場合によっては“リスク回避→円買い”が活発化する展開も想定しておかなければなりません。
しかしながら過去に比べれば、“まだ低い”という状況に変わりはありません。
さらに「コロナワクチン接種率(米国は24%超に対して、日本はこれから…)」という後押し要因もありますので、「米景気回復期待(楽観論)」はより強いと考えることは可能ということになります。
つまり“米株急落”につながるかは、些か微妙…?

もちろん「早過ぎる上昇スピード」等を考えれば、“上昇往き過ぎ→利益確定売り”が台頭する可能性はゼロではありません。
それでも前記した数々の後押し要因を踏まえれば、“金利選好→ドル買い安心感”が勝る可能性も否めないところです。
さらにテクニカル的に見ると、大きな抵抗ラインは「“20/6/5高値(109.846円)”まで存在しない」という実状でもあります。

引き続き「米国債利回り動向」「株価動向」を睨みながらではありますが、「達成感(上値到達感)」よりも「ドル買い安心感」が勝ると考えたいところです。
その上で「相応のドル売りニーズ」が潜むと見られる“108円台”の攻防戦に、注視したいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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