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今週の為替相場、武市はこう見る

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今週の為替相場、武市はこう見る [2021年09月06日(月)]

2021年09月06日

「具体的な時期」が示されることはなく、先月27日のパウエルFRB議長講演は“ハト派寄り”と捉えられました。
ただそれで「年内の米テーパリング観測」が後退することはなく、米雇用統計に向けて思惑が燻り続けました。
8月序盤にウォラーFRB理事が発した『+80-100万人の雇用増が3ヶ月続けば、9月にテーパリング発表/10月から開始の可能性有』との発言が、静かに意識されたからです。

こうして行われた米雇用統計では、失業率こそ“改善(5.2%)”したものの、非農業部門雇用者数は“急減(+23.5万人)”したことが示されました。
「年内の米テーパリング観測」は後退せざるを得ず、幅広い通貨に対してドル売りが進行したこともあり、ドル円は“109円台”へと押し戻されていきました。

もっともこうした状況は「米株式にはポジティブ」であり、“リスク選好→円売り”は継続しやすくなっています。
そうなると“下値追い”へとこのまま発展するかは些か微妙といわざるを得ず、そうしたもやもやを抱えたまま、先週の取引を終えています。

「米インフレ懸念」は根強いものの、一方で「中国経済鈍化」というネガティブ要素も見え隠れしつつあります。
このため以前ほどは「インフレ加速」との懸念に苛まれることはなく、必要性は薄れつつあるように見えるのは私だけではないはずです。
そうなると米金融政策は臨機応変となる可能性が高く、一例をあげると「テーパリングは早めに、しかし米景気に配慮して利上げは急がない」といった方針が想定されるところです。
つまり“金利選好→ドル買い”は後退しやすいものの、その分だけ“リスク選好→円売り”は継続しやすい…?
それでいて先週末には、「菅首相・総裁選不出馬表明に伴う(次期首相の)景気対策期待」という新たな後押し要因も台頭しています。

今週は「RBA理事会」「ECB理事会」等、テーパリング関連が予定されていますので、間接的に“(ドルの)上値が重さ”が意識されやすいと見られます。
それでも“大きくは崩れない”、“幾分、買い戻し先行”を期待しながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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